当局から三輪車を没収された障碍者が自殺未遂 ネットユーザー「政府は恥知らず!」

11月14日、広西チワン族自治区柳州市(りゅうしゅうし)在住の障害のある高齢者が、生活必需品である三輪車を城管(都市理行政执法局職員)に没収されたことを苦に、川に身を投げようとしている様子を撮影した動画がインターネットに投稿されました。ネット上には怒りの声が上がっています。

あるネットユーザーは14日、柳州市の柳江大橋で障害のある高齢者7人が城管から生活必需品である三輪車を没収され、橋の手すりから飛び降りようとしている様子を投稿しました。

中国の人権派弁護士、張建平氏
「この7人の障碍者は自立していて、障碍者用車両を使って自分で衣食の問題を解決している。この政府は彼らをどんな風に扱ったか見るといい。なぜ没収したのか理解できない。ある国が文明的な法治国家かどうかを判断するとき、障碍者に対し、あるいは障碍者の権利に対しあのような扱いをしているということが、一つのバロメータになる」

動画が公開されるとネットユーザーから次々と怒りの声が上がりました。あるネットユーザーは「障碍者に対しても容赦ないのか!恥知らずめ」「中国の障碍者の苦難が容易に想像できる。アリのように暮らしているのだる」

中国のネットユーザー、李さん
「中国ではたくさんの規則違反が発生している。オートバイのこととか電気自動車のことなどで、彼らは『規則に違反している』というのだが、やりすぎなんだ。没収もたくさん起きている。台湾でこんな話は聞いたことがない。今社会の中のたくさんの人が生きていけなくなっていて、多くの人が苦境に陥り、飛び降り自殺する人も多い」

インターネットにこの動画が公開されたのと同じ日に、ある障碍者が、本来なら受け取れるはずの最低生活保障や助成金を公務員に止められてしまい、湖北省の陳情所に訴えたところ、追い払われてしまいました。陳情局の職員はこの障碍者に「言うことを聞け。聞かないならお前の金をすべて抜きとってやる」と言い放ちました。

張建平氏
「重い障害を抱えている人、例えば私のように体に麻痺がある一級障碍者には二つの助成金と介護助成が設けられているが、私はそれをもらったことがない。なぜなら私は社会のために真実を話すのだが、政府はそれを不快に感じており、いつでもそうした福祉を受ける権利を奪うことができるからだ」

また最近では河北省石家荘のある男性が娘を溺死させようとしている動画が投稿されました。男性はその理由を、経済的に困窮していて病気の娘を治療してやることができないからだと話しています。この話は多くのネットユーザーによって転載され、ある人は「これは個人の悲劇ではなく、政府がつくった悲劇だ!」と憤っています。

 
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