ペンシルベニア州最高裁判所は訴えを却下 トランプチームは連邦最高裁へ上訴

トランプ大統領の個人弁護士で元ニューヨーク市長のジュリアーニ氏は17日、ペンシルベニア中部地方裁判所に申請を提出しました。ジュリアーニ氏はトランプチームを代表して、ペンシルベニア州が不正選挙による大統領選の結果を承認するのを阻止するために、訴訟を起こす予定です。また同日、ペンシルベニア州最高裁判所は、トランプチームが起こした選挙監視員の監視を拒否されたことに関する訴訟を却下しました。このことについてジュリアーニ氏は、連邦最高裁判所に上訴する予定だと発表しました。

トランプ弁護団の代表弁護士、ジュリアーニ氏(2020年11月17日)
「私はジュリアーニといいます。私はここで原告を代表している。最もよい言葉で表現すると、この状況は全国規模に及ぶ不正選挙であり、それからこれは詐欺の一部分にすぎないということだ」

トランプ米大統領の法務チームは現在、米国の四つの州で訴訟を起こしています。17日、ペンシルベニア州最高裁判所は、共和党の監視員が投票用紙の集計現場に近づいて監視することを不当に拒否された件に関するトランプチームの訴えを棄却しました。ジュリアーニ氏はメディアに対し、この訴訟を連邦最高裁判所に上告する準備をしていると語りました。

トランプ弁護団の代表弁護士、ジュリアーニ氏(2020年11月17日)
「率直に言って、私たちはこれ(訴訟)が最高裁判所に届くことを望んでいる。ご存知の通り、我々はすでにある種の状況における敗訴を想定しており、新たに上訴する準備をしており、それを最高裁判所に訴えるつもりだ。このケースについて我々は目撃者を集めて、約70万票の投票用紙が秘密裏にカウントされたことを証明する準備をしている」

ペンシルベニア州フィラデルフィアの選挙スタッフはトランプチームから法律違反を指摘されています。彼らが共和党の選挙監視員に対し、票の集計員から15フィート(約5メートル)以上の距離を保つよう要求して、彼らに投票用紙が規定を満たしているかどうか監視できないようにしたためです。またペンシルベニア州では期日を過ぎて到着した郵送投票用紙もカウントされており、これも憲法違反とみなされています。

歴史研究者で時事評論家の章天亮氏
「彼ら(トランプ陣営)が訴えているのは、ペンシルベニア州の選挙法が改正され、州務長官と州知事は選挙法を改正する権限を有していないという点だ。法律の改正は立法機関がすべきことで、州務長官という行政機関がやるべきことではないからだ。またペンシルベニア裁判所が、この法律を改正してもよいと解釈するようなことでもない」

ネットサイトのフェデラリスト(The Federalist)は先日、マット・ビーブ氏(Matt Beebe)の論評を掲載しました。ビーブ氏はトランプチームが最高裁判所での訴訟に勝つ可能性は高いとして、その理由を不正選挙はペンシルベニア州の訴訟の重要な要件ではなく、焦点はペンシルベニア州の選挙が米国憲法に違反したからだと指摘しています。

オクラホマ州のマイク・ハーマー検事総長は11日の時点で、共和党がペンシルベニア州に対して起こした訴訟を支持すると表明しており、さらに憲法第一条第4項に、選挙規則は各州の議会が決定する職責を担っていると明確に定められているとも指摘しています。

 
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