新たに就任した上院議員は26日、下院で2回弾劾訴追された唯一の大統領であり、退任後に弾劾裁判に直面する初めての大統領であるドナルド・トランプ前大統領の弾劾訴追を議題として取り上げました。
真っ先にランド・ポール共和党上院議員が、トランプ氏はもはや大統領ではないため、弾劾裁判自体が「違憲」だという理由で、トランプ氏に対する弾劾裁判の停止を求める動議を提出しました。
共和党上院議員/ランド・ポール
憲法第2条第4節によると、米国の大統領、副大統領並びに全ての文官は、弾劾及び国家反逆罪、贈収賄罪、その他の重大な犯罪乃至不品行の有罪判決により解任されます。ドナルド・トランプ氏は20日の正午の時点で、憲法に明記された公職に就いていない。彼は一市民であり、私人だ。
この動議は通りませんでしたが、44人の共和党議員がポール議員の側につきました。その中には、議事堂に乱入した暴徒集団をトランプ前大統領が「扇動」したと、先週語ったばかりの共和党上院のミッチ・マコーネル院内総務も含まれていました。動議に反対した共和党議員は5人にとどまり、共和党議員の内部で前大統領を有罪とする気運は高まっていないようでした。
上院民主党のチャク・シューマー院内総務は合憲性をめぐって反撃した。
上院民主党院内総務/チャク・シューマー
憲法の条文、前例、基本的常識等に照らして、以前公職にあった者に対する弾劾裁判が合憲であることは明らかであり、疑いの余地もありません。私を含め多くの者の見解によれば、トランプ前大統領は米国大統領の犯罪の中で最も重大な犯罪を犯しました。
この犯罪とは、1月6日議会が上下両院合同会議で、ジョー・バイデンを大統領とする選挙人団投票を形式的に認証しようとしていたときに、トランプ支持者の暴動を扇動したというものです。
弾劾裁判は2月9日に予定されています。二党が拮抗する上院でトランプ氏を有罪とするには、50人の民主党議員全員に加え、17人以上の共和党議員が賛成に回る必要があります。
3分の2というハードルを越える可能性は低そうです。
