米CBSテレビのドキュメンタリー番組「60Minutes(シックスティー ミニッツ)」によると、中共ウイルスの発生初期に、中国のゲノム解析大手・BGI(華大基因)が米国にウイルス検査実験室を設立することを提案しました。米国家防諜安全保障センター(NCSC)の元長官は、BGIの提案は米国民のDNAデータを収集するための可能性があると警告しています。
米FOXビジネスニュース
「この世界最大のバイオテック企業は、BGIグループ(華大基因)で、中国(共)軍及び中国共産党と密接に関係している。基本的には米国に浸透するための中国(共)の最前線の企業である」
米国で中共ウイルスの発生初期に、BGIは少なくとも5つの州でCOVID-19の検査実験室の設立を提案しました。これに対して、国家防諜安全保障センター元長官のウィリアム・エヴァニーナ(William Evanina)氏は、北京が米国民のDNAデータを収集するためにBGIを利用している可能性があると警告しました。
米国家防諜安全保障センター(NCSC)ウィリアム・エヴァニーナ元長官
「我々は一人一人の米国民のみならず、病院、医療協会、診療所に対してもコンサルティングを行い、BGIは中国企業であることを知らせていた。我々は自身のデータがどこへ送られるのかを知る必要がある。これは中共ウイルス(COVID)のような世界的な危機を利用しようとする中共の悪質な考え方を示している」
エヴァニーナ氏は、多くの人にまだ注目されていない分野でも、中共は積極的に活動を推進しており、米国人のDNAデータを収集するために、ウイルス検査実験室を設立し、世界のバイオデータの競争における支配権を獲得することで、米国の国家安全保障に脅威を与えようしていると指摘しました。外界から見て、BGIはまさにバイオテック業界における、中共の管理下にある「ファーウェイ(華為)」のような存在なのです。
元米国務省上級顧問 クリスチャン・ウィットン氏
「ファーウェイがやったことはこのバイオテック企業がやっていることと非常に似ている。彼らは(米国の市場に)参入し、市場価格をはるかに下回る設備を提供し、欧米の同業他社を潰そうとした。安価で販売し、我々を騙して、それから我々のデータを効果的に獲得している」
昨年7月、BGIの子会社は新疆でウイグル人のDNAデータを収集したとして、米国の制裁対象となっていました。また、BGIはアジア最大の臓器移植センターである天津第一中心医院と緊密な協力関係にあり、同病院は法輪功学習者から臓器を強制的に摘出した疑いがあるとして、国際人権団体・法輪功迫害追跡国際組織(WTOIFG)にリストアップされています。昨年香港では、政府が全市民に対しPCR検査を強制的に実施した際も、DNAデータが中共に送られるとの疑惑が提起され、市民の強い反発を招いていました。香港政府が指定した検査機関も、BGIでした。