米上院は2月8日、民主党が提起したトランプ前大統領に対する弾劾訴追決議案を審理します。トランプ氏の弁護団は2月2日、反論の書面を提出しました。
書面では、弾劾は違憲行為であり、トランプ氏は在任中、犯罪を犯すことなく忠実に大統領としての職務を遂行してきたと主張し、議会は弾劾を撤回すべきであり、政治的憎悪は米国の司法の場では通用しないと指摘しました。
弾劾裁判で検察官役を務める下院民主党議員9人は2日、1月6日にトランプ前大統領が国民を扇動し議事堂を攻撃したとして、有罪判決を受けるべきだと告発する80ページに及ぶ弾劾文書を提出しました。対して、トランプ弁護団も同日、14ページに及ぶ反論書面を提出し、弾劾は違憲であり、トランプ氏は無実であり、告発は取り下げるべきだと述べました。
トランプ氏の弾劾裁判の弁護団を率いるブルース・キャスター(Bruce L. Castor Jr.)弁護士とデービッド・ショーン(David Schoen)弁護士は、8つの重点を挙げ、民主党の告発に反論しました。
第一に、公職に就いていない前大統領の弾劾は違憲であり、上院は告発を取り下げるべきである。
第二に、議事堂に侵入した暴徒は、トランプ氏が演説をする前から襲撃することを計画しており、もし上院がトランプ氏を有罪にすれば、今後の政治的言論を厳しく制限する前例を作ることになる。
第三に、トランプ氏の発言はすべて、常に暴力を非難する立場を貫いてきたと指摘しました。
また、トランプ氏の弁護団は提出した書面の中で、「ドナルド・J・トランプ氏は米国大統領の職務を完全かつ忠実に遂行してきたと示し、常に最善を尽くして憲法を守ると同時に、いかなる重大な犯罪や軽犯罪を起こしたことはない。議会のこの行動は、法的にも道徳的にも何の正当性もなく、米国の司法行政において、特に米議会に政治的な憎悪が入り込む場所はない」と述べています。
NTD Japan