2020年の大統領選挙の公平性を求め、トランプ陣営や共和党は選挙訴訟を数多く起こしました。科学者とエンジニアからなる米国ボランティアチームは、これらの訴訟を追跡し分析しました。
先日発表された報告書によると、裁判所が審理した22件の訴訟のうち、トランプ陣営は15件で勝訴しています。米国人口問題研究所(PRI)所長のスティーブン・モッシャー(Steven W. Mosher)氏は、同報告書のデータを引用し、米国の主流メディアやビッグテックは選挙訴訟に関して、人々を誤認させる情報を広めていると批判しました。
米国人口問題研究所(PRI:the Population Research Institute)所長で、中国専門家でもあるモッシャー氏はこのほど発表した文書で、トランプ前大統領は「選挙訴訟に勝利している」「判決で3分の2の勝訴を獲得した」と述べています。
また、米国の市民ジャーナリストで、物理学者のジョン・ドローズ(John Droz Jr.)氏の報告書を引用し、2月6日現在、トランプ氏や共和党が提訴した選挙訴訟は計81件で、裁判所に受理された47件の訴訟のうち判決が下りたのは22件、そのうちの15件はトランプ陣営または共和党が勝訴していると述べています。
81件の訴訟のうち、34件が取り下げや却下、または他の訴訟案と統合して審理されることになっています。報告書では、「同案件とは無関係」という理由で却下されたケースは、原告と被告のどちらの勝利を示すものではないと指摘しています。
報告書によると、裁判所は案件を十分に審理したうえで判決を下しており、トランプ陣営は実際に選挙訴訟の3分の2を勝ち取りました。
しかし、ツイッター、フェイスブックなどのソーシャルメディアや主流メディアは、2020年の大統領選挙をめぐるすべての訴訟を裁判所は却下したと大々的に宣伝し、選挙の不正行為について公の場で議論することを厳しく禁じているため、ほとんどの人はこの事実を知る由もないとモッシャー氏は指摘しています。
バイデン氏が米大統領に就任したとはいえ、多くの選挙訴訟がいまだ進行中です。トランプ氏の法律顧問のジョン・イストマン(John・Eastman)氏は、ニュースサイトのワシントン・エグザミナーに対し、トランプ氏が再選されなくても、郵便投票の拡大によって引き起こされた問題の解決を重視すべきだと語りました。
このほか、米連邦最高裁判所は2月5日、トランプ陣営が2020年末に提訴した選挙訴訟案件を受理するか否かについて、2月19日の会議で検討すると明らかにしました。これら訴訟案件の中には、シドニー・パウエル弁護士やリン・ウッド弁護士が提出した案件も含まれています。
しかし、ワシントン・エグザミナーは、最高裁がこれら案件の一部を受理した場合、審理は早くても10月からになる可能性があると報じています。
NTD Japan