キーストーン・パイプラインの建設中止は、バイデン大統領のこれまでで最大の目玉政策です。彼が中止を決めた瞬間に、数千人の雇用が失われました。これが貿易に打撃を与え、エネルギー危機をもたらすことは言うまでもありません。
現在、十数州がバイデン大統領に中止決定の再考を求め、中止は甚大な経済的損失を引き起こすだろうと述べています。14州の共和党司法長官は、キーストーン・パイプラインに関する方針を変更しない場合は、法的措置を取るとバイデン大統領に迫っています。
バイデン大統領は、キーストーン計画が米国の気候変動対策を阻害するとして、就任後最初の動きの一つがキーストーン認可を取り消したことです。司法長官たちはバイデン大統領に宛てた書簡で、キーストーン・パイプライン計画の中止が、どのように米国経済の保護に繋がるのか説明がないと論じ、中止を決定しても気候問題の解決にはならないとも述べています。
彼らは「それは特別な利害関係者や国際社会に向けたポーズであり、象徴的行為にすぎない」と結論づけ、パイプライン計画の撤廃で、大量の雇用と数千万ドル(数十億円)の税収が失われると述べています。
国務省の調査によれば、キーストーン計画の総工費は約34億ドル(約3559億円)で、米国の国内総生産に大きく寄与します。またこの計画により、モンタナ州、サウスダコタ州、ネブラスカ州で約5600万ドル(約58億円)の財産税が見込まれます。
パイプラインは、4万人を超える雇用を支え、2年間の建設期間中に4千人近い直接雇用を生み、パイプラインの稼働開始後は、数十の職種で永続的な雇用が発生する予定でした。
共和党議員は、バイデン大統領に決定の見直しを求めています。
NTD Japan