トランプ氏のアカウントを復活させる?Facebook監督委員会「国際人権規範をもとに審査する」

トランプ前米大統領はFacebookやInstagramに復帰できるのでしょうか。Facebookが行っていたトランプ氏のアカウント停止に対するパブリックコメントの募集が終了し、間もなくFacebook監督委員会により審査結果が下される予定です。最終決定は4月末までに下されます。

Facebook監督委員会(Facebook Oversight Board)の共同議長は、委員会は事件が発生した国の法律ではなく、国際人権規範に基づいて審査すると述べています。

Facebook監督委員会の共同議長ヘレ・トーニング=シュミット氏
「人権規範、国際人権規範は全ての人に適用される」

「誰にでも適用されるのか?」

Facebook監督委員会の共同議長ヘレ・トーニング=シュミット氏
「当然、全ての人に適用される。国家だけに限らず、企業やFacebookも実際に国際人権規範を遵守する必要があるので、国際人権規範で審議することはおかしいことではない。実際、事案について処理する際に国内法は考慮していない」

昨年、Facebookはコンテンツの検閲に関する決定を審査するため、独立した監督委員会を設立しました。監督委員会は先月からFacebookがトランプ前大統領のアカウントを無期限で停止したことに対して、審議を開始しました。

Facebook監督委員会の共同議長ヘレ・トーニング=シュミット氏
「これはこの事案の始まりであり、他の案件を審査する際にもこの事案を参考にする。われわれは、原則的かつ透明性のあるやり方で、表現の自由とそのほかの人権とのバランスを取るように努めている。特に、相手が非常に著名な公人である場合、その人、つまりそのユーザーは他のユーザーと異なる権利を持つべきなのかどうか」

Facebook監督委員会が具体的にどの国際法を指しているのか、また同委員会の決定が米国の主権侵害に当たるケースもあるのかについては不明瞭となっています。共同議長は、政府によるソーシャルメディア上でのコンテンツ検閲よりはましだと考えていると述べました。

共同議長のシュミット氏は、デンマークの元首相であり、デンマーク社会民主党の元党首を務めていました。シュミット氏は、監督委員会がFacebookから独立していることを強調し、これまで下した5つの決定のうち4つはFacebookが当初下した決定を覆したものだと述べています。

 
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