中共の南シナ海進出 米国攻撃のため?

仏国のある将軍は、中共が南シナ海に進出するのは資源の確保だけではなく、米国を攻撃できる位置に潜水艦を配置することもその目的であると警告しています。

仏国上院でも中共が南シナ海で反撃能力を増強するつもりだと示し、その一部が晋(じん)級と呼ばれる4から5隻の原子力弾道ミサイル潜水艦で、各艦には12個の艦対地核ミサイルが装備されていることを指摘しました。

仏国は先日、戦艦2隻を南シナ海に派遣してパトロールを実施しました。その中の1隻が原子力潜水艦です。仏国は国際海洋法秩序の合法性を主張し、必要な場合には米国、豪州等の同盟国を支援できることを示しています。

長年シナ海で作戦に従事した仏国軍のダニエル・シェイファー将軍に話を聞きました。

仏国軍将軍/ダニエル・シェイファー
これは限定的な戦力だ。原子力弾道ミサイル潜水艦は、先制攻撃を行うためのものではないが、米国や他の国が中国を核兵器で攻撃した場合に反撃を行うのだ。

しかし中国は、反撃能力を整える上で大きな課題に直面していると、彼は指摘します。

仏国軍将軍/ダニエル・シェイファー
潜水艦がシナ海の西側から2発の弾道ミサイルを発射しても、ハワイに届くのが関の山だ。米国の西海岸を射程に収めようとすれば、潜水艦をマリアナ諸島海域まで持っていく必要がある。グアム米軍基地付近の海域だ。

海洋資源の調査や確保は副次的な問題にすぎぎず、中共の本当の狙いは、軍事的な聖域を創り出すことで、それが実現すれば中共の潜水艦は、米国を射程に置くことができます。

仏国軍将軍/ダニエル・シェイファー
これらの潜水艦は、海南島の三亜(さんあ)海軍基地で建造されている。問題は、深海に潜らない限り、これらの潜水艦は航空機や音波探知措置によって簡単に発見されてしまうのだ。これらの潜水艦は特に見つかりやすいのだ。

だから米国やその同盟国に発見・追跡されるケースが頻発している。その上、潜水艦は深海に到達する前にバシー海峡を通過しなければならない。だが潜水艦は簡単に発見されるフィリピンの島々や米軍基地が数多くあるため、ここを航行するのも容易ではない。

シェイファー将軍によれば、もし中共が台湾を支配すれば、中共は深海に直通する航路を手に入れ、潜水艦は新設される軍事基地から探知を受けずに、航行することが可能になります。

中共は、米国からの攻撃に反撃できるように、核戦略を強化したようだと仏国上院は、述べています。


NTD Japan

 
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