人気の音声配信ソーシャルメディアプラットフォーム「クラブハウス(Clubhouse)」は最近、プライバシーや情報セキュリティに関する懸念が相次いで浮上しています。近日、ある開発者によってClubhouseの音声ファイルプレーヤーが公開されました。これによって、Clubhouseのアカウントがない人でもチャットルームの会話を聞くことができ、参加者のアイコン画像やハンドルネームを見ることができてしまいます。
リンクを開くと、ページにはメッセージが現れ、「作者からのメッセージ:このウェブサイトはすでに閉鎖されていますが、オープンソースは常に公開する」とあります。この「OpenClubhouse」プログラムは、クラブハウスのチャットコンテンツの一部を公開し、アカウントを持たない人でもチャットルームの会話を聞くことができ、アイコン画像、ハンドルネームも見ることができます。すでにサイトは閉鎖されていますが、プログラムがまだ残っているため、海外在住の多くの中国人ユーザーは、彼らの発言の詳細が中共に把握されているのではと憂慮しています。
YouTubeチャンネル『Applico』
「Agora(アゴラ・声網)は中国のテクノロジー企業だ。Agoraは明らかにClubhouseのバックエンドの基盤になっている」
スタンフォード大学インターネット観測所サイバーポリシーセンター(Stanford Internet Observatory Cyber Ploicy Center)の調査報告書では、クラブハウスを支える音声通信技術は、中国上海に拠点を置くAgora(アゴラ)の音声プラットフォームを採用しており、Clubhouseで作成されたチャットルームのメタデータ(Metadata)は中国のサーバーを経由して送信されているため、同プラットフォーム上で、敏感な話題に触れない方がいいと指摘しています。報告書ではさらに、ClubhouseのユーザーやチャットルームのIDは暗号化されず送信されているため、簡単に傍受される可能性があること、AgoraがClubhouseユーザーの音声の生データにアクセスし、そのアクセス権限を中共当局に引き渡す可能性があることも指摘されています。
Clubhouse「新疆には強制収容所がある」共同発起人の陸昊然(仮名)
「これだけ多くのウイグル人がこの部屋に入って来るとは、最初には予想していなかった。しかも、彼らはこのような個人的な実体験を持っており、または、彼らの家族や友人がこのようなことに遭遇しているのだ」
Clubhouseは元々、人々が自由に発言することのできるプラットフォームでしたが、中共が2月8日の夜に突然閉鎖しました。その後、情報のセキュリティやプライバシーに関する疑惑が相次いで浮上し、ユーザーにとって大きな懸念材料となっています。
NTD Japan