中国共産党の「ネット工作部隊」は国内外のソーシャルメディアにおいて是非を転倒させ、中共に有利な書き込みにより世論の誘導を図っています。最近、中国四大ポータルサイトの一つ網易(ワンイー、Netease News)は、受刑者で構成されるネット工作員への刑務所内の報奨制度について報じました。これらの「五毛受刑者」を巡り、国際社会で広範囲にわたる議論が引き起こされたため、関連記事は直ちに削除されました。
最近、中国のポータルサイト網易(ワンイー)が「受刑者ら 評価ポイント獲得のため、一意専心の働きぶり」と題された記事を掲載し、受刑者への評価ポイントについて説明しました。評価ポイントが高い場合、減刑されるばかりでなく、仮釈放も考慮されます。
刑務所の内部情報に詳しいとされるネットユーザーが一部刑務所内の受刑者への報奨の評価基準ついて暴露し、「一つの投稿につき3ポイント、コメントは1ポイントを獲得することができ、10万ポイント貯まれば半年減刑される」としています。
五毛受刑者への評価基準についての記事が掲載された後、ネットユーザーの間で大きな話題となり、網易(ワンイー)は直ちに掲載記事を取り下げました。
しかし、記事のスクリーンショットはいまだTwitter上で拡散されています。あるネットユーザーは、「中共は受刑者を利用して、ネット工作部隊を編成し、記事投稿に3ポイント、コメントに1ポイント、10万ポイントの獲得に対し半年減刑するとのインセンティブを設けている。減刑を渇望する受刑者らは中共のために、ネット上にたくさんの『ゴミ』をまき散らしたのか」と痛烈に批判しました。
また、あるネットユーザーは「『ピンクちゃん(未だ”真っ赤”に染色されていない者)』たちは自身のIQを省みるべきだ。あなたたちは”自由を欲する”受刑者らに扇動されている」とコメントしています。
河南省出身の冤罪を被った元警官・何(か)さんは、中共は10年以上も前から、重刑を科された多数の囚人たちをネット工作部隊として訓練・育成して、これら無給の労働力により世論を誘導しており、投稿数が一定の基準を満たせば、減刑されると述べました。
河南省の冤罪を被った元警官・何さん
「これらの人々は早期釈放のため、ポイント稼ぎに乗り出している。彼らは一定の圧力下また抑制された環境下にいるため、上から操作命令が下されたら、それに従うしかない」
インターネットの自由ウォッチャーの古河(こが)氏は、中国の刑務所の規模は絶えず拡大し、様々な口実により多くの人が収監されているため、刑務所のネット工作員の数は膨大であると述べています。
インターネットの自由ウォッチャー 古河氏
「これらの人々は刑務所の中で無償で働くだけでなく、知的労働もしなければならない。これらのことは中共体制下でしか起こりえないだろう。受刑者には人権がなく、人間として扱われていない。このような現象を変えるには、中共の暴政を覆すしかない」
大紀元が入手した中共の地方政法委員会の内部資料によると、中共のネット工作員部隊は、政法部門の専属チームと地方の構成員からなる「正規軍」が基盤となり、この正規軍がさらに社会の五毛たちを買収して組織を拡大しており、中共の意向に応じて、世論を誘導する役割を果たしています。