ファーウェイが海外シェアを大幅に失う 米国の対ファーウェイ禁止令に一定の効果

最新データによると、ファーウェイは昨年、海外モバイルネットワーク設備市場でのシェアを大幅に失ったことが分かりました。アナリストは、米国がファーウェイに対して講じた規制措置が影響したと指摘しています。

業界調査会社のデローログループ(Dell’Oro Group)のデータによると、2020年の国際マーケットにおけるファーウェイのモバイル通信設備のシェアは2ポイント減少して約20%まで下がり、同業他社のエリクソンやノキアにも後れを取っています。エリクソンは中国以外の市場で主導的地位を確立して市場シェアを約35%確保しており、ノキアの市場シェアは約25%です。

スマートフォンの販売シェアでも、ファーウェイは一時的に獲得した世界最大のスマートフォンメーカーという肩書を昨年末に失い、5位に転落しました。

デローログループのアナリスト、ステファン・ポングラッツ氏はウォール・ストリート・ジャーナルに対し、「米国政府の努力によってファーウェイの台頭が阻まれた。この努力が影響を及ぼし始めている」と述べています。

これより前、トランプ政権(当時)は国家安全保障上の懸念があるとして、同盟国に対しファーウェイの5G設備を使用しないよう強く要求していました。ポングラッツ氏は、ファーウェイに規制をかけている国や規制の実施を検討中の国は、世界のモバイル設備市場の6割以上を占めており、ここ数年で欧州の通信事業者のうち25社以上が、ファーウェイから別のサプライヤーに切り替えることを選択したと述べています。

時事評論家の田園氏
「欧州の多くの国が中共の技術を採用することはできず、米国側に立たなければならないのだということが我々には見て取れる。米国は過去数十年の間に、欧州で繁栄と安定と地域の安全を実現しているため、近い将来、米国は欧州で同様の役割を果たすだろう」

中共の悪意ある侵入からインターネットを保護するため、米国務院は昨年8月に正式に「クリーンネットワーク」構想に着手しました。この計画には、昨年末の段階で58か国と通信事業者180社が参加しています。

当時のポンペオ国務長官はこのとき、「我々はすでに中共の5G計画を転換させた」とツイートしました。

時事評論家の田園氏
「もしファーウェイが5G技術の勝者となったら、西側諸国は中共の手中でもてあそばれる駒になってしまう。そのためこのようなことが起きてはならない。これこそが、米国が『クリーンネットワーク』を実行する理由だ」

バイデン政権は発足後すぐに、ファーウェイは米国に安全上の脅威を構成するため、同盟国とともに電気通信網の安全性を確保しなければならないと表明しましたが、新たに任命されたジーナ・レイモンド商務長官は、ファーウェイに対する禁止措置を継続するかどうかまだ明らかにしていません。米国議会の共和党議員は、バイデン政権がファーウェイの名前を商務省の制裁リストに残さざるを得なくなるような法整備を計画しています。

 
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