ニューヨークのキリスト教系学校が12ページにわたる包括的な用語に関する新たなガイドラインを発表しました。このガイドラインは、同校が不適切だと考える用語の使用を禁止することを目的としています。
マンハッタンにあるグレース・チャーチ・スクール(Grace Church School)では、生徒らに対し両親を「ママ」や「パパ」と呼ぶのではなく、「大人の人たち」や「保護者」と呼ぶよう要求しています。これは、誰もが包括されていると感じてもらうための試みです。
また、包括的な用語に関する新たなガイドラインでは、性的指向、性別、人種についてもどのように使用するのかを明確にしています。
同校では、人種差別や同性愛嫌悪、またはその他の差別を助長する言葉がどのようなものであるかをすでに認識しており、ガイドラインで言及されています。
同校は嫌悪に満ちた言葉の使用を禁止するために、さらに行い続けたいと考えています。しかし、ある専門家は、このようなことをするにより将来的に問題が生じる可能性があると述べています。
ジョセフ・バックホルム氏 家族調査評議会(FRC) シニアフェロー
「子供たちは、将来の人生において自らが選択していくことが重要であり、その両親の参与もまた重要であると理解して育つ必要がある」
学校側は、両親のいない子どもたちにも典型に包括されていると感じてもらうことを目的として、新たなガイドラインを発表したとしています。
しかし、「ママ」や「パパ」という言葉を変えるだけでは、その目的に達することができないと考えられます。
ジョセフ・バックホルム氏 家族調査評議会(FRC)シニアフェロー
「子供たちは皆、父母がいることが重要だと理解しているが、学校から『重要なことではない。嫌悪感を感じなくてもいい』と言われても、教育にはならない」
包括的な用語を採用しているのは、グレース・チャーチ・スクールだけではありません。
英国のマンチェスター大学が包括的用語に関する同様のガイドラインを発表しました。「男性」や「女性」といった言葉は、大学の教材として適切ではなく、「個人」と呼ばれるべきだとしています。
また、年齢を表す言葉もガイドラインの中に含まれており、「お年寄り」や「若い人」とは呼ぶべきではないとしています。