バイデン政権は、移民の未成年者を収容するために、第3の軍事施設の利用を要請しています。また、民主党の上院議員は国境危機に対応するため、トランプ前政権下で打ち出された難民政策を復活させることを検討しています。
米国への入国を試みる保護者を伴わない移民の未成年者の数が増加し続ける中、バイデン政権は対応策として収容施設の拡充を検討しています。
米国防総省は、保健福祉省からの要請を受け、より多くの移民の未成年者を第3の軍事施設に収容することを検討しています。
米国防総省のジョン・カービー報道官は4月1日、保護者を伴わない未成年者を収容するため、カリフォルニア州陸軍州兵の駐屯地キャンプ・ロバーツの利用について、米保健福祉省から要請を受けたと述べました。
先日、米国防総省はテキサス州のラックランドにあるサンアントニオ統合基地とフォートブリス陸軍基地に、保護者を伴わない未成年者を一時的に収容することについて承認していました。
3月31日の時点で、約18,200人の保護者を伴わない移民の未成年者が、連邦政府機関に保護されています。
バイデン政権が一時的な解決策を模索している一方で、他の政党は永続的な解決策を見出そうとしています。
テキサス公共政策財団(TPPF)のエグゼクティブディレクターであるケビン・ロバーツ氏は、景気刺激策による救済資金の用途について妙案を考え出しました。
ロバーツ氏は、資金を国境の壁の建設を完成させることに充てるべきだと述べており、テキサス州が受け取っている270億ドルの景気刺激策の資金の使用法について、この策が最も適切だと考えています。
その主な理由として、犯罪者や不法移民に伴い、ウイルスの侵入も防止することができるからです。
テキサス州の議員は、州政府の資金を使用して国境の壁を完成させる法案をすでに提出しています。
また、ウェストバージニア州のジョー・マン陳上院議員などの民主党の一部の議員には、国境問題への対応策としてトランプ前政権下で打ち出された政策を復活させることを検討している人もいます。
4月1日、国境を訪れたマンチン氏は庇護希望者は最終的に母国で庇護申請手続きをするべきだと思うが、申請が通るまでは『メキシコ残留』政策を復活させ、彼らは同政策下に置かれるべきだと思うと述べています。
ウェストバージニア州の民主党上院議員 ジョー・マンチン氏
「安全な場所がある国に行けるようになるまでに私たちがしなければならないことは、私が思うに究極的にはやはり庇護希望者を母国で待機させるべきだ」
また、マンチン氏は新たな政策を導入するまでの間、庇護希望者の入国を90日間停止することを提案しています。マンチン氏はこれが移民の安全と幸せのために最善であると強調しました。
米税関・国境警備局(CBP)の元局長代行マーク・モーガン氏によると、3月に国境警備隊が拘束した不法移民の数は15万人以上に達しており、2月と比べ5万人以上増加しています。
モーガン氏は、この数字は児童保護サービス(CPS)の内部情報源から得たと述べ、さらに3万人が拘束から免れていると主張しています。
米国の国境管理当局の局長は3月30日、今年は100万人以上の移民が国境に押し寄せて来るだろうと予想しています。