米前国家安全長官「米国はインテリジェンスを強化すべき」

米国の情報機関を構成するインテリジェンス・コミュニティ(IC)は、中共政権が米国の国家安全保障の最大の脅威であるとの認識を示しました。

トランプ前政権で、情報機関を統括する国家情報長官を務めたジョン・ラトクリフ氏は4月19日、この課題に対処するため、米国は国家情報活動を強化する必要があるとの見解を述べました。

米前国家情報長官/ジョン・ラトクリフ
「残念ながら、今の中国(共)について私が最も懸念しているのは、彼ら(中共)が大きく勢いづいていることだ。一夜にして私たちの最強の敵になったわけではない。私たちはもっと率直に忌憚なく中国(共)について議論すべきだった」

4月19日のオンラインイベントで、ジョン・ラトクリフ氏は、米情報機関が4月9日に発表した「米安全保障に対する世界の脅威に関する年次報告書」を取り上げ、経済軍事・テクノロジーの各分野における中共の脅威について彼の所見を述べました。

米前国家情報長官/ジョン・ラトクリフ
「私が最も懸念しているのはテクノロジーの分野だ。中国(共)は、全ての競争相手国を均衡を取るためのものだと見ており、ほかの2つ(軍事と経済)は、今後、それ(テクノロジー)によって依存していくことになる」

ジョン・ラトクリフ氏は、米宇宙軍を情報機関の新たな機関として加えた人物です。ラトクリフ氏によると、この重要な分野で米国に迫る競争相手はおらず、米国は世界の中でそのトップの座を維持する必要があるといいます。同氏はまた、米国は適切な人材と最高のテクノロジーを獲得するための投資を増やし、サイバー分野での能力を強化する必要があると指摘しました。

最近のケースとして、米国のサイバーセキュリティ企業である、ソーラーウィンズ(SolarWinds)への大規模なサイバー攻撃は、米国のサイバー防御力の脆弱性を示しています。

米前国家情報長官/ジョン・ラトクリフ
「米国家安全保障局(NSA)と米中央情報局(CIA)は国内的観点からこれらの権限を行使することが出来ない。私たちは米国土安全保障省(DHS)と米連邦捜査局(FBI)が最初の防衛線となると信頼しているが、私が話したいくつかの事柄を見る限り、その能力はそこにはない」

ラトクリフ氏はまた、米インテリジェンス・コミュニティ全体の能力を強化するためにコミュニティの内部で情報を共有することが重要であると強調しました。

《字幕版》

 
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