TikTok(ティックトック)は現在、YouTubeやInstagramを抜いて、世界で最もダウンロードされているアプリになっています。しかし、多くの報告と調査により、TikTokがユーザーデータを中共当局に引き渡すなどセキュリティ上の深刻なリスクが指摘されており、複数の国々で使用を禁止されています。TikTokは最近、英国のTiktokユーザーによって再び提訴されました。
4月21日、イングランド子供コミッショナーの元メンバーアン・ロングフィールド(Anne Longfield)氏は2018年5月25日以降にTiktokを使用した児童を代表して、TikTokと親会社のByteDance(バイトダンス)がユーザーの電話番号、住所、生物学的データを収集した疑いで、児童データ保護法に違反したとして提訴しました。
調査によると、英国では8歳から12歳の児童の4割以上がTikTokを使用しています。今年1月にも、12歳の英国人少女のユーザーデータをTikTokが違法に収集したとして提訴されていました。
今回訴訟を起こしたロングフィールド氏は、TikTokがソーシャルネットワークを利用してデータ収集機能を隠蔽し、児童の保護者を欺いたと指摘しています。
同案件を引き受けた法律事務所は、TikTokとByteDanceの広告収入は、児童を含むユーザーの個人情報によるものだと述べました。勝訴した場合、賠償額は数十億ポンドに達する可能性があります。
TikTokアプリの運営会社であるByteDanceは世界で8億人以上のユーザーを抱えており、昨年は300億ドル近くの利益を上げています。その利益の3分の2は広告収入によるものです。しかし、ティックトックは低俗なコンテンツを含む、またはプライバシーを侵害しているとして、度々罰金と使用禁止措置を科されてきました。
2019年、TikTokは児童のプライバシーを侵害したとして、米国で570万ドルの罰金が科されました。2020年、児童の個人情報を収集したとして、韓国当局はTikTokに1億8600万ウォン(約1800万円)の罰金を科しました。また今年、中国でも、低俗なコンテツを含んでいるとして、北京文化観光局がTikTokに3万元(約50万円)の罰金を科しました。
他にもTitokikはインドネシア、インド、パキスタンで使用を禁止され、昨年は香港から撤退しました。また、米国と豪州は軍関係者のTiktokの使用を禁止にしています。