中共軍は最近、台湾海峡周辺での軍事活動を頻繁に行っています。 中共が台湾に侵攻した場合、米国は介入すべきでしょうか。専門家は、台湾の安全は米国の安全に大きく関係していると分析しています。
中国共産党政権は、台湾への侵攻の可能性をますます現実的なシナリオとして描いているようです。
中共国務委員兼外交部長 王毅
「台湾は大陸と統一されなければならないし、必ずそうなる。これが歴史的必然で、変わることはなく、変えることもできない」
中共政権は4月に、記録的な数の爆撃機と戦闘機を台湾の防空識別圏に派遣しました。
中共の軍事専門家、王雲飛(おう・うんひ)氏は、中共にはすでに台湾統一のタイムテーブルがあり、中共の侵攻は明日にでも実行することが可能で、遅くても2050年には行われると語りました。
米国は、中共政権が侵攻するような台湾有事が発生した場合、台湾を防衛するために軍を派遣するかどうかについていまだ表明していません。
米国にとって台湾を防衛することは、自由な民主主義国家、あるいは長年の同盟国を支援することを意味だけではありません。
専門家らは、台湾の安全は米国の安全に大きく関係していると考えています。
中共政権が台湾を掌握すれば、戦争時に中共海軍が米国海軍に探知されることなく、西太平洋の深海に潜水艦を派遣することができるようになるといいます。
また、派遣した潜水艦から弾道ミサイルを発射することができます。つまり、米国全域を射程範囲に収める軍事力を獲得することになります。
元海軍情報局将校 ジェームズ・ファネル大佐
「もし中共が南シナ海から太平洋の端に入ることができたら、例えば第一列島線と第二列島線の間に入ることができれば、基本的に米国全土を攻撃する能力を持つことになる。
台湾は東アジアの「第1列島線」の要衝に位置しています。第一列島線は、中共海軍の東側への拡大を阻止するだけでなく、米国への脅威を抑止することができます。
重要なのは、列島線内外における海域の深度です。
中国問題専門家 唐靖遠氏
「第一列島線内の海はかなり浅い。わずか数百メートルだ。しかし、第一列島線の外側の太平洋では、深さは数千メートルに及ぶ」
米国は、中共の潜水艦が浅瀬のエリアで活動していると、容易に探知することができます。もし米国への脅威となるような行動をとれば、米国海軍はすぐに追跡し、行動を起こすことができます。しかし、この潜水艦が台湾の軍港から直接深海に出てしまうと、米国は探知できなくなります。よって、米国全土が中国の弾道ミサイルの射程内に収めるだけに留まらないさらなる脅威が発生します。
中国問題専門家 唐靖遠氏
「中共の潜水艦は、探知されずに米西海岸まで移動する可能性がある。米国の国家安全への脅威は明白だ。台湾が掌握されれば、中共政権は南シナ海全体の支配に一歩近づくことになります」
中国問題専門家 唐靖遠氏
「南シナ海は黄金の水路だ。中東の石油をはじめ、世界の重要な戦略物資の多くがここを通って輸送されている。中共がこの海域を支配すれば、米国、豪州、日本、その他多くの米国の同盟国の海洋貿易ライフラインを掌握したことになる。つまり、これらの国の国家安全保障に大きな影響を与えることになる」
元海軍情報局将校 ジェームズ・ファネル大佐
「世界に対する経済的な人質行為に近いものがある」