中共 豪州との戦略経済対話を無期限に停止

中共は豪州との戦略経済対話を停止すると発表しました。これは豪政府と中共政府の関係強化見直しの最新の動きです。

しかし、ホワイトハウスの元国家安全保障会議(NSC)戦略計画シニアディレクターのロバート・スポルディング将軍は、これは実際には豪州にとってプラスであると述べています。

中共は5月6日、中豪戦略経済対話に基づく全ての活動を「無期限に」停止しました。

中共外交部の報道官も、豪州は「冷戦思考とイデオロギー的な偏見」に囚われて「いわゆる国家安全保障上の理由を濫用している」と主張しました。しかし、具体的に豪州のどのような措置が、この行動を促したのかについては言及しませんでした。

ワシントンのハドソン研究所上級研究員で、中国問題首席戦略家であるロバート・スポルディング将軍は、問題の根元は中共の影響力に対する豪州の反発だと言います。

ハドソン研究所上級研究員/ロバート・スポルディング将軍
「豪州が自国で中国共産党の影響が強まることに反対するので、彼らは豪州を経済的に制裁しようとしているだけだ。それと同時に、他の国々に対しても、中国共産党が彼らの国で何をしようと干渉するなというメッセージを送っているのだ」

2018年、豪州は他国に先駆けて中国の大手IT企業ファーウェイ(Huawei )を5Gネットワークから公に閉め出し、中共政権を激怒させました。

昨年、豪州が中共ウイルスの起源に関する独立調査を要求したことで、中共から貿易規制の報復を受け、二国間関係は悪化しました。

先月、豪政府はビクトリア州が「一帯一路」で取り決めた2つの協定を破棄しましたが、それに対し中共は、両国の関係悪化は必至だと警告しました。

豪州は、中共政権が戦略経済対話を停止したことに失望の意を表明しています。

しかしロバート・スポルディング将軍は、これはむしろ豪州にとってよいことだと考えています。

ハドソン研究所上級研究員/ロバート・スポルディング将軍
「中国共産党は、これらの対話を基本的に両国の協力関係に改善があるという認識を与えるために使用しているが、実際には彼ら(中共)は、対話を利用して時間を稼ぎ、相手国をさらに侵略しようとしているのだ」

貿易の専門家は、二国間の緊張がビジネス、特に鉄鉱石貿易に大きな影響を与えることはないと予測するが、中国の対豪州への投資には打撃を与える可能性があるとの見方をしています。

〈字幕版〉

 
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