「新疆はまるで戦乱の国」元中国企業幹部の体験談(2)

前回に続き、今回もロサンゼルス在住の元中国企業幹部、王さんが新疆ウイグル自治区で見聞きしたことをお伝えします。報道をご覧ください。

出張で新疆を訪れた際に王さんは、現地では至るところで検問が行われていることに気づきました。車両は検問所を通るときに、停車して検査を受けなければなりませんが、王さんは漢民族であるため、検査は受けなかったといいます。

元中国企業幹部の王さん
ウイグル人は漢民族と見た目が違うので、警察は必ず止めて検査する。車のトランクだけではなく、ボンネットも開けてチェックする」

給油のためにガソリンスタンド行くと、長銃を所持した警官から、子供を含む全員が車から降りるよう要求されました。運転手だけが身分証明書を提示して顔認証を済ませてから、給油が許されたといいます。

またある時、夜市に行きましたが、ウイグル人の屋台では包丁が全部テーブルの脚に鎖でつながれていることに気づきました。

中国企業幹部の王さん
「すべての包丁に鎖がついていて困惑した。同行した人にこのことを話すと、その人は小声で『このようなことは、知っておくだけで、口に出さないほうがいい。共産党は本当に悪辣だから』と話した」

ある日、カーナビがうまくいかず、王さんは道に迷い、ある村に入ってしまいました。驚いたことに、その村には女性しかいなかったといいます。

中国企業幹部の王さん
「比較的貧しい村のようで、子供たちは裸足でとても汚かった。赤い腕章をつけた老人が、同じく赤い腕章をつけた女性たちを率いて、『共産党を擁護する』『国家を擁護する』などのスローガンを叫んでいた。男性は一人も見当たらなかったので、男性はどこにいるのかと尋ねた。男性は工場で働いている。『学習』に行ったり、『出勤』したりしないといけないからと言った。後に、外国メディアで取り上げている強制収容所のことだと分かった」

中共当局は、新疆には強制収容所は存在せず、ウイグル人は再教育施設で職業訓練を受けているのだと主張していますが、その実態については次回お届けします。

 
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