あなたにとって最大の悪夢は何ですか?5月14日、ある中国人観光客の悪夢が現実のものとなりました。彼は、260メートルの高さがあるガラス張りの橋の上で立ち往生してしまったのです。
記録的な強風により、一面がガラス製の床が複数吹き飛ばされ、下まで筒抜けになってしまいました。このつり橋は中国東北部の吉林省延辺(えんぺん)朝鮮族自治州竜井市にあり、当時は最高時速150キロの猛烈な風が吹いていたといいます。
取り残されていた男性はおよそ30分間、手すりにしがみつき、救助を待ちました。男性は警察が到着した後、無事救出されました。
このニュースは、中国のソーシャルメディアプラットフォーム微博(ウェイボー)で400万回以上再生されました。今回の事件をきっかけに、ガラス橋の安全性について熱い議論が巻き起こりました。
その後、男性は病院に搬送され、診察とカウンセリングを受け、地方当局は観光地を閉鎖しました。
中国のガラス橋の品質が問題となったのは、今回が初めてではありません。過去のガラス橋に関する事故では、犠牲者が出たこともありました。
中国では、2016年に初めてガラスの橋が登場しました。これまでに、中国国内には1,000以上のガラスの橋が架かっています。また他にも、ガラス製の歩道や吊り橋、展望台、滑り台などがあります。
品質の問題に加えて、ガラス橋には監督責任の問題もあります。中国メディアは、ガラス橋プロジェクトの建設には、関連する国家基準が欠けていると指摘しています。プロジェクトの安定性や耐風性、振動制御に関する統一された基準がありません。また、このようなリスクの高いプロジェクトをどの部門が監督すべきなのかも明確になっていません。