世界が中共ウイルスと格闘を続ける中、ある専門家は、中共はワクチン外交を利用して南米諸国に影響力を行使し、それによって南米地域における当国及び米国の利益が損なわれかねないと警鐘を鳴らしています。
米議会委員会での「中南米における中国」に関する公聴会で、米陸軍士官学校戦略研究所のエバン・エリス教授は、中共政権がワクチン外交を通じて、その地政学的利益を求めていると警鐘を鳴らしています。
米陸軍士官学校戦略研究所/R. エバン・エリス教授
「中共はワクチン外交を利用して、ブラジルとドミニカ共和国に対し、5Gネットワークからファーウェイを排除するという前言を撤回させようとしている。中共はパラグアイに対し、ワクチンが欲しければ台湾を切り捨てるよう説得をしており、そして今、ホンジュラスでは、フアン・オルランド・エルナンデス大統領がワクチンを入手するために、中国本土に貿易事務所を開設すると約束した」
中共はここ数年、特に中南米に対する影響力の拡大に 力を傾注してきました。パンデミックは、中共に新たなチャンスを与えているようです。エリス教授は、欧州をはじめとする欧米の企業がこの地域での事業を売却し、中共に更なる勢力拡大のチャンスを与える可能性が極めて高いと述べています。
インターアメリカン・ダイアログのアジア・南米プログラムディレクター/マーガレット・マイヤーズ
「COVID-19のパンデミックから中南米地域が持続可能な経済回復を実現するためには、米国がパートナー国と協力して重要な役割を果たすことが不可欠だ。それは中南米地域の経済的、社会的、政治的安定のみならず、南半球の安全保障と民主主義のためにも重要だ」
中国は南米諸国にとって二番目に大きな貿易相手国であり、この地域の19か国の政府が中共の一帯一路に参加しています。しかし中共の支援を受けた多くのインフラ・プロジェクトでは、受け入れ国が後悔する結果になっています。
中共はまた、この地域での軍事的プレゼンスを強めており、国家主導の権威主義的モデルを輸出しています。
戦略国際問題研究所(CSIS)上級研究員/ライアン・バーグ
「地域内の他の国々で、中国(共)は旧来の監視装置に顔認識テクノロジーを組み込んだスマートシティー構想を輸出している。アルゼンチンとエクアドルは既にそのような技術移転の受け皿となっている」
最近、アントニー・ブリンケン米国務長官は「南北アメリカに関するワシントン会議」の年次総会でスピーチを行い、中共の高圧的経済政策を拒否するため、南半球地域の友好国と共に協力することを約束しました。
〈字幕版〉