バイデン大統領が情報機関に中共ウイルスの起源に関する更なる調査を命じたのと時を同じくして、ホワイトハウスのアジア問題担当高官は、米中の関係は競争の度合いを強め、「関与」の時代は終わったと述べています。
バイデン政権でインド太平洋調整官を務めるカート・キャンベル氏は5月26日、スタンフォード大学主催のイベントで、米中関係について「関与と幅広く表現されていた時代は終わった」と述べました。
キャンベル氏はさらに、米国の対中政策は今後「一連の新たな戦略的変数」を考慮したものになり、「主要なパラダイムは競争ということになるだろう」と語っています。
1970年代以降、米国の歴代の政権は中共に対して関与政策を採用し、貿易やその他の分野での協力を通じて中国に影響を与え、中国を民主化させようとしました。
中共政権は「ハードパワー」に物を言わせる姿勢を強めています。
その例としてキャンベル氏は中印国境での衝突、豪州に対する「経済的キャンペーン」、「戦狼外交」の台頭等を挙げています。
キャンベル氏は中共政権の挑戦に直面した場合、最善の方法は「同盟国やパートナー、友好国と力を合わせること」だと説いています。
キャンベル氏は、米国は今年の秋に4か国首脳会議(クアッド)、即ち豪州、インド、日本の指導者と直接会談を行うことを検討していると述べています。
会談では、インフラ整備に焦点を当てるとしています。
キャンベル氏は、米国の対中政策のシフトは中国共産党の最高指導者習近平氏の政策が主因だと指摘しました。