米政府の中共ウイルス対策チームのキーマンであるアンソニー・ファウチ博士に送られた数千通の電子メールが暴露されました。ウイルス起源の調査を求める声が高まる中でのことです。
オンラインメディアのバズフィードとワシントンポストが情報自由法(FOIA)に基づき入手したファウチ博士の数千ページに及ぶ電子メールを公開しました。これは、パンデミックの初期段階に光を当てる内容です。
注目すべきことに、ファウチ博士はいくつかのメールで、トランプ政権によって口封じや検閲を受けているわけではないと語っています。
これはトランプ前大統領の下で保健当局が真実を語ることができないのではないかという懸念や報道に反しており、ファウチ博士が自らそれを否定しています。
また2020年3月半ばの時点で、ファウチ博士が中国の隠蔽体質に関する報告を受け取っていたことがわかります。
ある物理学者からのメールでは、中国がウイルスの深刻さと死者数について世界を欺いているのではないかという懸念が表明されています。
米国立衛生研究所(NIH)は非営利団体エコヘルス・アライアンス(EcoHealth Alliance)に60万ドル(約6580万円)の助成金を提供しました。
同団体はその後、コウモリのコロナウイルスが「ヒトへの感染能力があるかどうか」を研究する武漢ウイルス研究所に資金を送りました。
ファウチ氏によると、この助成金は、病原体の伝達性を高めることを目的とした実験である「機能獲得研究」には資金提供していないといいます。
米国立アレルギー感染症研究所所長(NIAID)/アンソニー・ファウチ博士
「米国立衛生研究所と米国立アレルギー感染症研究所は、武漢ウイルス研究所が行う機能獲得研究に、資金提供したことは断じてない」
しかし、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の副所長に宛てたメールでは、ファウチ博士は中共ウイルスに関する機能獲得研究を記述した論文について至急連絡するよう求めています。
2020年1月の別のメールでは、ウイルス学者のクリスチャン・アンダーソン氏がウイルスのゲノムのごく一部が「操作されたように見える」可能性を指摘しています。
アンダーソン氏と彼の同僚は、ウイルスのゲノムに「自然進化論を前提とする矛盾が生じる」ことを発見しましたが、この問題をさらに詳しく調査する必要があると付け加えています。
ファウチ博士の一連のメールは、多くの報道機関が武漢ウイルス研究所流出説は「陰謀論」だとする以前の主張を撤回している最中に公開されました。
一部の記者や報道機関は、共和党やトランプ前大統領がこの研究所流出説を持ち出したため、無視したと言っています。現在、政府当局はウイルスが武漢の研究所から流出した可能性を排除していないと語り、起源解明に向けた調査を開始しています。