世界保健機関(WHO)は6月1日、中国大手製薬会社シノバック・バイオテック製中共ウイルスワクチンを承認したと発表し、シノバック製のワクチンは緊急使用のリストに加えられました。
WHOは1日、中国大手製薬会社シノバック・バイオテックの中共ウイルスワクチンの緊急使用を承認しました。
先月承認された中国国有製薬大手シノファーム(中国医薬集団)製のワクチン続き、WHOから承認された2件目の中国製ワクチンです。
この緊急使用リストとは、各国の規制当局に製品の安全性と有効性を示すものです。
審査の結果、シノバック・バイオテック社が開発したワクチン「コロナバック」は、接種者のうち症候性疾患に対するワクチンの有効率は51%とされ、重症化及び入院治療防止率は100%に達したとしています。
WHOのテドロス事務局長は、このワクチンの承認を歓迎しました。
WHOのテドロス事務局長
「コロナバックは保管が容易なため、設備が整っていない地域に適している。コロナバックは、WHOから緊急使用の承認を受けた8番目のワクチンとなった。現在は、これらの救命ツールを必要としている人々に迅速に届けることが重要だ」
今回の緊急使用承認により、同ワクチンは「COVAX(コバックス)」を通じて供給されます。
「COVAX」とは、ワクチンの調達に困難がある途上国などに対するワクチンの公平な分配を目指す国際的な枠組みです。
これまでの臨床試験で、さまざまな有効性が示されていたために、今回のWHOの承認はシノバック社にとって大きな後押しとなりました。
シノバック社によると、5月末の時点で、すでに6億回分以上のワクチンを国内外に供給しています。
その多くは、アフリカ、ラテンアメリカ、アジアの国々に供給されています。