米議員の代表団は6月6日、米軍輸送機で台湾に到着し、台湾政府のトップと会談しました。代表団は台湾に中共ウイルスワクチンを寄付する計画を発表しました。
中共政権は、大型軍用輸送機を見て見ぬふりをしているようです。
6月6日、米空軍の輸送機が台湾に到着しました。3人の米上院議員からなる、超党派の議会代表団が搭乗していました。
代表団は台湾の蔡英文総統と会談し、中共ウイルスワクチン75万回分を寄付すると発表しました。しかし中共の国営メディアはこの訪問について報道しませんでした。
6月7日、中共外交部の汪文斌報道官も米軍機に関する質問をはぐらかし、批判の矛先を米議員の台湾訪問だけに向けました。
汪文斌報道官は、台湾との公式な接触を断つようにという中共政府の通例の外交的要求を米国に繰り返しましたが、米軍輸送機には言及しませんでした。
中共政権の沈黙は、ソーシャルメディア上で白熱した議論を呼び、中共のいわゆる「レッドライン」の言い回しを嘲笑する人もいました。
中国共産党は台湾を支配したことは一度もありませんが、長い間、台湾を自国の領土の一部だと主張しています。
中共の官製メディア「環球時報」は昨年9月1日の社説で、米軍の偵察機が台湾に着陸した疑惑があると中共が提起したことを受け「もし台湾への米軍機の離着陸が事実であれば『中国のレッドラインを越えている』」と主張していました。
また、中共の王毅外相も3月、台湾関連で「レッドラインを踏む火遊び」を止めるよう、米国に警告を発しました。
中国のネットユーザーは、米軍機の台湾着陸に反応しなかった中国共産党を嘲笑し、「もし米帝国主義が私たちの最後の一線を越えようとするなら、私たちは新たに最後の一線を引き直せばよい!」と述べています。
あるTwitterユーザーは中共外交部の反応を引用し、「米国は中共のレッドラインを試し続けるかもしれないが、中共のレッドラインは確定不可能だ!」とコメントしています。
別のネットユーザーは中国のソーシャルメディア微博(ウェイボー)で「米軍機が台湾に着陸したら、何かすると言っていた人が誰かいたなあ。彼らはまたレッドラインを引っ込めるつもり?」と疑問を投げかけています。
このコメントは人民解放軍の王洪光退役中将を指しています。
同将軍は以前に「もし米軍が敢えて台湾に行くなら、台湾を3日で陥落させてみせる」と豪語していました。
ネットユーザーはこの発言を揶揄し、「残すところ2日だ」と述べています。
このようなカウントダウンや嘲笑にもかかわらず、中共当局はだんまりを決め込んでいます。