TikTokが自社の「秘密」を他企業に提供?

中国のソーシャルメディアアプリTikTokはついにその「秘密のソース」であるアルゴリズムを間もなく他社に提供するかもしれません。専門家は少なくとも現時点では他社が喜ぶのはまだ早いだろうと述べています。報道をご覧下さい。

TikTokはその秘密を公開するのでしょうか?

バイデン大統領は6月9日、TikTokを禁止するトランプ時代の大統領令を取り消したばかりです。

その翌日、TikTokの親会社バイトダンスはTikTokの秘密のアルゴリズムを「ボルケーノエンジン」というブランド名でより多くの顧客企業に提供する計画を発表しました。

しかし国際インフルエンサー・マーケティングの会社であるオープン・インフルエンスのエリック・ダーハン最高経営責任者(CEO)は、顧客企業が喜ぶのはまだ早いと述べています。

オープン・インフルエンスのエリック・ダーハン最高経営責任者(CEO)
「これは、提携する顧客企業にとって、クラウド・コンピューティングの世界に賭ける事であったり、ビジネスを構築するための方法かもしれない。また単に、ITにおけるフックやインテグレーションをより増やしてみるというだけのことかもしれない。現時点で先がどうなるかを予測するのは難しい」

TikTokの秘密兵器は、個々の人に合った適切な次の動画を推奨することによってユーザーを画面に釘付けにすることです。

昨年8月、当時トランプ前政権によって、TikTokの米国事業の売却が命じられ、商談を余儀なくされた時、このアルゴリズムが焦点の一つとなりました。

その時、中共は直ちにAIテクノロジーに関する輸出規制を変更しました。それによって売却が一層複雑で困難になったのです。

TikTok買収に名乗りを上げた買い手は、アプリのアルゴリズムが買収取引に含まれているかどうか分からなくなったのです。

民主党、共和党の両当局者は、緊急に中共の軍事的脅威の増大に対処する必要があります。

昨年、米国はある作戦で、米国家機密を追求する中共政府当局者やビジネス関係者の新興グループを摘発しました。

バイトダンスは6月10日のの声明で、ボルケーノエンジンは推奨アルゴリズム、データ分析、人工知能を提供すると発表しました。

しかしエリック・ダーハン氏は、それはTikTok用の秘密のソースなので、必ずしも他のソーシャルメディア・プラットフォームで使えるとは限らないといいます。

オープン・インフルエンスのエリック・ダーハン最高経営責任者(CEO)
「このアルゴリズムは、TikTok自体で大きな成功を収めたが、問題はそれが他のどこで適用できるかということだ。そして実際、他のソーシャルメディア・プラットフォームが独自に開発できるものと、どれだけの違いがあるかということだ」

バイトダンスによると、ボルケーノエンジンはすでに1年前から稼働しているといいます。

提携する顧客企業には、eコマース大手のJD.com(ジェイディードットコム)(京東商城)、中国スマートフォンメーカーVivo(ビボ)、自動車メーカーGeely(ジーリー)(吉利汽車集団)等があります。

また今後、パブリッククラウド・コンピューティングのサービスも追加する計画です。

〈字幕版〉

 
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