米配車サービス大手Uberの中国版とされているDidiChuxing(ディディチューシン)が、米国で新規株式公開を申請しました。中国企業としては、ここ7年間で最大の新規株式公開となりそうです。
中国最大の配車サービス企業「Didi Chuxing(滴滴出行)」は6月10日、米証券取引委員会に新規株式公開(IPO)を申請しました。
同社の上場は、今年最大級の新規株式公開になると予想されています。
DidiChuxingは、アジアの大手ハイテク企業であるソフトバンク、アリババ、テンセントによる出資を受けています。
関係筋がロイター通信社に語ったところによると、DidiChuxingは1000億ドル近くの企業評価額を求めているといいます。
これは、2014年にアリババが上場して以来、米国での中国系企業の最大の新規株式公開となります。
業績不振に陥ってたDidiChuxingは、昨年から立ち直りを見せています。
しかし、DidiChuxingは米中両国間の緊張関係が続く場合、事業に影響が及ぼす可能性があると懸念を示しています。米政府は、安全保障上の理由から、多数の中国IT企業に対して上場廃止の措置を取っています。
また、中共政権が行う大手テック企業に対する取り締まりによる影響から、同社のビジネスが制限される可能性があるとしています。
中共の国家市場監督管理総局は今年3月、独占禁止法の疑いでDidiChuxingに罰金を科しています。
同社は、ナスダック(NASDAQ)かニューヨーク証券取引所(NYSE)のいずれかに上場する予定です。