あなたの主治医が、Appleに雇われたらどう思いますか?ある報告によると、IT大手Appleは、個人用デバイスのデータを新しい医療用プラットフォームにリンクさせ、携帯電話を通じて本物の医師と話すことができるようにしようとしているといいます。報道をご覧ください。
テクノロジーの大手企業らは、事業の多角化を推進し 、今度はヘルスケア(医療)業界に進出しようとしています。
ウォールストリートジャーナルは6月16日、Appleの壮大な計画を明らかにしました。Appleは、同社が雇用する医師による独自の医療サービスを構築したいと考えているようです。
米国サウスカロライナ州のトライデント・メディカルセンターで、救命救急医を務めるケン・ペリー博士は、社会的に在宅診療が広まっている今、それは理に適っていると言います。
トライデント・メディカルセンター救命救急医のケン・ペリー博士
「彼ら(Apple)は、人々の家庭環境での時間と空間の多くを所有している。彼らはそれを利用して、ヘルスケア(医療)にどのように繋げていけるかを検討している」
報告によると、Appleはデバイスのデータをバーチャル(ネット)診療や対面診療に結びつけることを考えています。ペリー博士は、これによって患者が診断を受けるまでのプロセスと待ち時間が短縮できるだろうと述べています。
トライデント・メディカルセンター救命救急医のケン・ペリー博士
「患者が病院に来て、入院させて、2、3日患者にモニターをつけなければならないのではなく、この方法を使えば、患者が病院に到着する前に、もう医師はある程度情報を入手することになる」
今年初め、Amazonは「アマゾンケア」を開始しました。他のサービスと同様、そこにあるのは「スピードこそ命」です。Amazonは病院でのプロセスが非効率的であることを認識しています。Amazonはその状況を改善したいと考えています。
トライデントメディカルセンター救命救急医のケン・ペリー博士
「患者が救急救命室にいる時間は通常2、3時間で、数年前と比べれば、処置は大幅に迅速化されている。しかし患者が求めているのは、それより もっと早い対応だ。患者は、到着したらすぐにでも答えを知りたいのだ」
Microrsoftもテレヘルス(遠隔医療)に進出し、医療機関の専門家が、ネット上での患者訪問をスケジューリングし実施するためのクラウドを提供しています。
ペリー博士は、医療は非常にコストのかかる分野なので、IT企業にとっては巨大な利益を得る絶好のチャンスであると述べています。
トライデントメディカルセンター救命救急医のケン・ペリー博士
「これらの大手IT企業がこの分野で立体的なシステムを構築する方法を考え出すことができれば、そして診断のみならず医療提供の一翼を担うことができれば、彼らはコストを極限まで抑えて素晴らしい事業を展開するだろう」
これは患者がお金を払ってもいいと思えるような、大きな後押しになるだろうと、ペリー博士は述べています。
しかし、「ビジネスインサイダー」の報告によると、IT企業は当面は困難に直面するかもしれないといいます。特にいかにして消費者の信頼を得るかという問題があり、サイバーセキュリティに関する懸念もあると指摘しています。