最近、あるネットユーザーが、中国の通信機器大手ファーウェイのハーモニーオーエス(HarmonyOS)が中共警察部門に協力してユーザーデータを収集していることを明らかにしました。専門家はファーウェイだけでなく、中国製のすべてのスマートフォンがユーザーデータを警察機関に提供していると指摘しています。
6月中旬、あるツイッターユーザーが、中国のネットユーザーの投稿をシェアしました。投稿によると、ファーウェイのスマートフォンをハーモニーOS2.0にアップグレードすると、スマートフォンの中のデータを警察部門が監視することになり、ネット封鎖を突破するアプリなどをインストールした場合、すぐに特定され、警察部門から削除通知が来るとのことです。
中国在住の明さんは、中国のサイバー警察は各種の手段を用いて庶民の情報を収集しており、防ぐことは不可能だと述べています。
中国在住の明さん
「多くの監視装置が家の中にまで設置されている。携帯電話で敏感なことを話してはならない。多くの人々がファーウェイを使用している。その結果、周りに北京に陳情しに行った人が、北京に到着しないうちに、天津や廊坊市で捕まえられ戻ってきた」
ファーウェイの元エンジニアである金淳(きん・じゅん)さんは、ファーウェイだけでなく、中国のすべてのメーカーのスマートフォンがユーザーデータを自動的に警察機関に送信していると述べています。
ファーウェイの元エンジニア 金淳氏
「これは、中共は十数年前に情報産業の開発に着手した時からの狙いだった。インターネットを精力的に開発し、以前の各種ブロードバンドインターネットから、現在の携帯電話システムに至るまで、中共はできることは全てコントロールしようとするし、必ずそうする」
ネットユーザーによると、スマートフォンにインストールしたポルノや詐欺、ネット封鎖の突破に関するアプリは警察機関に特定され、削除通知が届くとしています。 金さんは、いわゆる「ポルノや詐欺に関するアプリ」というのは警察の表向きの名目に過ぎないと述べています。
ファーウェイの元エンジニア 金淳氏
「彼ら(警察)が最も関心を寄せているのは、政権に害を及ぼす可能性のあるアプリなのかどうか、人々の思想動向はどうなのかなどだ。彼らはこのような簡単で便利な方法で、人々の思想を制御し、人々の活動を監視するのだ」
金さんは、中国共産党は現在内外ともに大きな困難に見舞われており、政権の崩壊を憂慮しているため、莫大な人的、物的資源を投入して人々を監視、制御していると指摘します。
4月下旬に、中国のネットユーザーは、自宅のテレビがインターネットに接続されているすべてのデバイスを監視しており、隣人の情報までも検出してスキャンし、一括して自動的に転送していることを明らかにしました。評論家は、製造会社は間接的に、人々を監視するツールを中共当局に提供していると指摘しています。