英下院外交委員会 政府に新疆綿の輸入禁止提言 ウイグル問題で「より強力な対応措置必要」

ウイグル問題で「より強力な対応措置必要」

英議会の委員会は、中国共産党のウイグル人に対するジェノサイドについて、英政府が十分な対応を行っていないとして、批判しています。

英下院外交委員会は、7月8日に発表した報告書の中で、新疆ウイグル自治区に関する議会の見解を尊重するよう英政府に求めています。

今年4月、英議会下院は新疆ウイグル自治区における人権侵害を「ジェノサイド」と認定しました。

同委員会の11人の国会議員は、英政府のこれまでの対応措置について「政府の美辞麗句と行動が一致していない」「効果がないことが証明された」として、より強力な対応措置が必要だと指摘しています。

また、強制労働で生産された製品が英国で販売されているとし、新疆に関連するすべての綿花の輸入禁止を検討するよう政府に提言しました。

同委員会はまた、政府当局者が北京冬季オリンピックの式典に出席すべきではなく、他国にもボイコットを促すべきだとしています。

同委員会はまた、報告書の中で英政府に対し、中国の監視カメラ大手・杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)などの中国企業が製造した機器の取引を禁止するよう提案しています。主な理由として、これらの企業で製造された防犯カメラが新疆の再教育施設などの収容所で使用されているためです。

英外務省は、「英政府は新疆での人権侵害に関する中国の責任を追及するため、国際的な動きをリードしてきた」と表明しています。

しかし、同省の報道官は「政府は報告書の調査結果を慎重に検討する」としています。

 
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