反政府武装組織タリバン 中共政府との会談を希望

アフガニスタンの反政府武装組織タリバンは、中国を友人と見なし、可能な限り速やかに北京政府との会談が行われるよう望んでいるといいます。米軍がアフガニスタンから撤退する一方、タリバンは中国に対し復興や投資、安全性の確保を求めています。

タリバンは、中国を「友人」とみなしていると表明しています。また、中国に対しアフガニスタンへの投資は安全だと約束しました。

メディアの報道によると、タリバンは現在、中共政府との会談を希望しているといいます。

タリバンのスハイル・シャヒーン報道官は、「私たちは何度も中国を訪れており、良好な関係を築いている」として、中国を「友好的な国」と称し、「アフガニスタンの復興と発展のため」に歓迎するとしています。

国際連合は、タリバンがテロを支援し、テロリストを訓練するための武器を提供しているとして、非難しています。

シャヒーン報道官の中国を「友人」とする意見は、米軍がアフガニスタンから撤退する中で表明されました。

米軍はアフガニスタンで、米同時多発テロから20年にもわたり、武力紛争に対処してきました。

米国のバイデン大統領は、今年9月11日までにアフガニスタンからの全軍撤退を完了させることを約束しました。

バイデン米大統領
「米史上最長の戦争に終止符を打つ時が来たというのが私の結論だ。米軍が帰国する時が来たのだ」

しかし、中共政府は米軍の撤退に対して、不満があるものと見られます。

中共外交部は先月下旬に、アフガニスタン在住の中国国民に対して通知を出し、「深刻で複雑な安全保障上の懸念」を理由に、できるだけ早くアフガニスタンを離れるよう促しています。

中国はすでに先週で、アフガニスタンから210人の自国民を民間チャーター機で避難させています。

米軍の撤退完了前に、アフガニスタン北部における治安情勢が不安定化するにつれ、中共政府の態度も変わってきています。

中共政府は長年にわたり、米国が内政干渉していると非難してきました。

しかし、今月初め、中共の王毅外交部長は、米国のアフガニスタン撤退を「無責任」だと非難し始めました。王氏は、米国はこの地域から「逃げている 」との認識を示しています。

7月9日、中共外交部の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は定例記者会見で、「多くの事実が表明しているように、米国は国際道義と利益の間で、後者を選んだ」「責任と義務を無視して撤退を急いでいる」「民主主義と人権を守るというのは偽善に過ぎない」と繰り返し非難しました。

 
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