ワクチンを共同購入し、途上国などに分配する世界保健機関(WHO)主導の国際的枠組み「COVAX(コバックス)」は中国から5億5千万回分のワクチンを購入する契約を結んだと発表しました。米国際開発庁は、北京政府がワクチンを寄付するのではなく、パンデミックから利益を得ることを選択するとは衝撃的だと述べています。
中共政府は、寄付や資金援助をするのではなく、WHOのCOVAXプログラムに中共ウイルスワクチンを販売しています。
WHOはCOVAXについて、中共ウィルスワクチンを入手する機会を各国に平等に提供するための、国際的な枠組みだと述べています。
COVAXは12日、中国国有の製薬会社である中国医薬集団(シノファーム)及び科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)と、中共ウイルスワクチンを2022年までに最大計5億5千万回分を購入する契約を締結しました。
米国のジム・リッシュ( Jim Risch)上院議員は、この決定に疑問を呈しています。
ジム・リッシュ 米上院議員
「COVAXはこの皮肉を理解しているのだろうか?中国がこのパンデミックを発生させたにもかかわらず、COVAXへの参加を拒否し、資金援助もワクチン寄付もしなかった。しかし、COVAXはワクチン代金を支払っている。これはおかしい。奇妙なことだ」
米国際開発庁(USAID)長官のサマンサ・パワー(Samantha Power)氏は、このことについてCOVAXと話をしたことがあり、この購入契約は 「衝撃的だ」と述べています。
米国際開発庁(USAID) サマンサ・パワー長官
「驚いたことに、北京はCOVAXに対し資金支援をしたり、絶望的な状況にある人々の為に国有のワクチンを寄付するのではなく、これらのワクチンで利益を得ることを選択した。他に方法はない。ひどい話だ」
世界中で、中国製ワクチンの有効性に対する懸念が高まる中、両者はこの契約を締結しました。
ジム・リッシュ 米上院議員
「中国製ワクチンについて様々な資料を読んだが、かなり品質が低いようだ」
パワー長官は、多くの国がワクチンを切実に必要とする状況になった場合、中国製ワクチンを受け入れるか、もしくは、それでもワクチンを受け入れないかという選択に直面していると指摘しています。