英議員が警告 中国の遺伝子解析大手企業による妊婦の遺伝子データ収集

英保守党の議員が、英国市民の機密医療データの安全性について警告を発しています。その理由として、中共軍関連企業が世界中の妊婦数百万人から遺伝子データを収集している可能性があるためです。

今月初め、ロイター通信は中国の遺伝子解析最大手・BGIグループ(華大集団)が中共軍と共同開発した出生前検査を利用して、世界中の妊婦数百万人の遺伝子データを収集している可能性があると報じました。(7月7日掲載)

英保守党のトム・トゥゲンハート議員は、英国は個人情報への影響を懸念すべきだと主張しています。

英保守党トム・トゥゲンハート議員
「私はデータが英国から移動する際には、国内で期待されるような敬意とプライバシー保護をもって取り扱われるべきだと考えているが、今回の件はそうではないかもしれないという懸念が生じている」

トゥゲンハート議員は、BGIが中共軍と協力関係にあることから、中共政府は経済および軍事の分野で他国より優位に立つためにデータを利用する可能性があり、このことにより、大きな懸念が引き起こされていると指摘しています。

英保守党トム・トゥゲンハート議員
「中国の遺伝子関連企業と中国(共)軍との関係は、英国や他の多くの国で通常考えられているものと同じではない。私たちは、彼らの科学の協力活動がオープンな状態で行われることを期待している。私たちは、彼らの協力活動が一国の利益となるとは期待していないが、今回はその点が懸念されている」

トゥゲンハート議員は、英国議会下院の外務委員長を務め、また対中政策の見直しを目指す保守党議員団体「中国研究グループ(CRG)」の会長でもあります。

トゥゲンハート議員は、新疆ウイグル自治区におけるウイグル人に対する人権侵害を提起したことにより、中共政府の制裁対象となった英国議会議員9人のうちの一人です。

 
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