英タイムズ紙の報道によると、中共政権は香港人を弾圧から逃れさせるために策定された特別ビザ計画を利用して、英国にスパイを送り込もうとしています。
中共のスパイが難民を装って英国に入国しようとしています。
タイムズ紙の報道によると、彼らは香港人を弾圧から逃れさせるためのビザ計画を利用しています。
タイムズ紙は匿名の政府筋の情報を引用し、中共政権のために働く「スリーパー・エージェント 」が香港で英国海外国民(BNO)ビザを申請していると伝えています。
非政府組織(NGO)「香港ウォッチ(Hong Kong Watch)」の最高責任者ベネディクト・ロジャー氏は、報じられている中共政権の行動は「言語道断」だと述べています。
ロジャー氏は「英国はこれらのスパイを審査でふるい落とすために手続きを厳格化しなければならない」と述べています。
報道を受けて、英内務省の報道官は「ビザ申請手続きには、制度の悪用を防止し、本当に必要としている人々を救うためのセーフガードが設けられている」と述べています。
英国海外国民特別ビザ計画は、中共政権が香港で強硬な国家安全維持法を発動したことを受けて昨年7月にボリス・ジョンソン首相が発表したものです。
これにより、英国海外国民(BNO)旅券の所持者とその家族は英国での居住、就労、就学が可能になります。
新たな法律の下で、香港当局は毎年行われる天安門事件犠牲者追悼式典を禁止しました。また、民主派新聞の「蘋果日報(アップル・デイリー)」を強制閉鎖し、編集者たちを逮捕しました。
先月には、香港国家安全維持法違反の罪に問われた24歳の元飲食店店員が、懲役9年の実刑判決を言い渡され、国家安全維持法に基づく初めての有罪判決となりました。
この判決により、旧英国植民地での言論の自由に新たな制限が設けられたと批判の声が上がっています。
多くの香港市民は、家族や友人を残して、英国のビザ取得を選択をしています。英内務省のデータによると、今年第1四半期には34,000人がビザを申請しています。英政府は、このビザ計画の初年度に15万人の香港人が英国に渡ると予想しています。