中国で肺炭疽患者1人確認 2011年以降初めて

中共ウイルス「デルタ株」の感染拡大が続く中、8月9日、北京市疾病予防コントロールセンターは記者会見で、肺炭疽の患者を一人確認したと発表しました。

発表によると、患者は河北省承德市囲場満族モンゴル族自治県で発症し、4日後に救急車で北京の病院に運ばれました。

肺炭疽は、治療しなければ数日内に死亡に至る可能性のある致命的な感染症です。

中国で人への炭疽菌感染が確認されたのは、2011年以来、10年ぶりです。

通常は牛や羊などが土壌中の炭疽菌に感染することが多く、人への感染は、炭疽病にかかった動物や炭疽菌が付着した製品に接触することにより起こります。うち、最も危険なのは肺炭疽で、炭疽菌を含む飛沫や粉塵を吸い込むことで発症します。

肺炭疽の致死率は80%を超えると言われ、感染すると、喉の痛み、微熱、倦怠感など、インフルエンザに似た症状が現れます。悪化すると、呼吸困難となり、死に至ることもあります。

北京市疾病予防コントロールセンターの報告によると、この炭疽病患者には地元で牛や羊との接触歴があり、症状が出た4日後に、北京に搬送されました。患者は現在、病院で隔離治療を受けています。

当局によると、炭疽病は人と人との間で直接感染する可能性はあるものの、インフルエンザやCOVID-19(中共ウイルス)ほどの感染力はないとのことです。当局は、肺炭疽の拡大を抑えるための対策を実施しているとしています。

過去に、中国で肺炭疽と診断された最後の患者は、2011年に死亡しています。

 
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