IOCバッハ会長 ウイグル人強制収容に関する質問に沈黙=記者会見

国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は、記者会見で中国の収容施設にウイグル人が強制収容されていることに関して質問された際、沈黙しました。来年には、北京で冬季五輪が開催される予定です。

記者
「あなたが人種差別を非難することは知っています。また、反ユダヤ主義、性差別を非難することも知っています。それでは、中国のウイグル人イスラム教徒の強制収容を非難する気はありますか?」

国際オリンピック委員会 マーク・アダムス広報部長
「スティーブ、その質問はもう答えたと思いますが、まだ話しましょうか」

記者
「バッハ会長がその質問に答えているのを聞いたことがありません」

国際オリンピック委員会 マーク・アダムス広報部長
「そのことについては、たった2日前に詳細な回答を送りました。IOC本部ローザンヌに戻ってから再度回答したいと思います。なぜなら、今回の記者会見は既に終盤に近づいている五輪の試合についてのものであるからです。それではそこの方、質問を出してください。ありがとうございます」

中国では来年2月に冬季五輪が開催されます。中国共産党は、新疆ウイグル自治区でのウイグル人に対する弾圧をはじめとする、その他多くの人権問題に関して、国際社会から批判されてきました。

国連や人権団体は、新疆ウイグル自治区にある強制労働収容所に、近年100万人以上が収容されていると推定しています。

中共当局は当初、収容所の存在を否定していましたが、後にその存在を認めました。しかし、中共当局はこれらの収容所を職業訓練センターと呼んでいます。

国際オリンピック委員会は、これまでの書面声明で、中国を名指しこそしていないものの、人権は遵守される必要があることを認識していると表明しています。しかし、そのような状況を変える力はないとしています。

現在、多くの人が北京五輪のボイコットを求めています。

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