最近、ドイツと英国警察当局の合同捜査により、ドイツにある英大使館の職員をロシアのためにスパイ行為をしたとして逮捕しました。ドイツ外務省は、同事件を深刻に受け止めていると表明しています。
ドイツ警察は8月10日、首都ベルリン近郊のポツダム地域で、英大使館の職員を逮捕しました。
11日、ロンドン警視庁は声明で57歳の英国の国民がスパイ行為の疑いで逮捕されたと発表しました。容疑者は英国とドイツ当局の合同捜査により逮捕されました。
同事件は、ドイツ当局の主導で引き続き調査が行われるとのことです。
ドイツ連邦検察の声明によると、容疑者の名前はデビッド・スミスで、遅くとも昨年11月以降に、少なくとも1回以上、職務を通じて入手した文書を現金と引き換えにロシアの情報機関に渡したとされています。
英メディア「スカイニュース」の報道によると、ドイツ外務省は同事件を非常に深刻に受け止めているとし、ドイツの地での同盟国に対するスパイ行為を断じて容認できないと表明しました。
スカイニュースは、容疑者は外交官ではなく大使館の現地職員であるため、機密性が高い情報は入手できないものの、軽視される問題ではないと分析しています。
容疑者は大使館の安全保障協定に関する情報、内部ネットワークの資料、上級外交官とその家族に関する情報及びベルリン駐在の英諜報員の名前などをロシアの情報機関に提供した可能性があるとされています。