ソフトバンクグループ(SBG)は最近、中国への投資を継続すると表明しました。しかし、同グループの会長兼社長・孫正義氏は、慎重な姿勢で臨む考えを明らかにしています。現在、中共当局によるハイテク企業に対する締め付けが強化される中、新規投資を一時停止するとの報道に対して、孫氏は今後も中国への投資を継続する方針に変わりはないとの声明を発表しました。
孫氏は8月10日の決算会見で、今後の対中投資について、「中国政府の動きに反対している訳ではない」が、「少し様子を見たい」と述べました。
同日、ソフトバンクグループが発表した今年度の第1四半期(4〜6月期)連結決算は、純利益が前年同期比で40%近く減益しました。
中国では依然として、ハイテク企業が厳しい締め付けに直面しています。最近では、民間教育産業にまで規制対象が広がるなど、当局による規制の動きが強まる中、ハイテク株が軒並み下落していることを受け、孫氏は「今は受難の時である」と述べました。
また、孫氏は中共当局による新たな規制がどのような影響を及ぼすのかについて明らかになるまでは慎重な姿勢で臨む考えを示しました。
しかし、スタートアップ企業への投資や支援を継続していくと述べています。
世界最大級のハイテク投資企業であるソフトバンクグループは、電子商取引大手の「アリババ」、配車サービスの「DiDi(ディディ)」、TikTokの親会社である「ByteDance」など、中国のトップ企業の株式を保有しています。