中国共産党によるイデオロギー面での統制は、引き続き強化されています。10月1日からは、「政治的に正しくない」とされたすべての楽曲が、カラオケ店やその他の娯楽施設で使用することが禁止されます。
中共文化・観光部が最近発表した「歌舞・娯楽場所でのカラオケ音楽に関する暫定管理規定」によると、カラオケ楽曲のブラックリストが作成される予定で、10月1日からリストに掲載された「違法」な楽曲を使用することができなくなるとのことです。
「規定」では、大きく9種類の曲を禁止しています。中共当局が認定したいわゆる国家の統一、安全を危険にさらす、国家の名誉、利益を害する、民族的憎悪を煽る曲は禁止対象となり、カラオケ店やミニ歌唱ブース内で使用することが禁止されます。
ある学者は、中共は「政治的に正しくない」楽曲を禁止する一方で、文革期に流行した共産党や毛沢東を賛美する「紅歌(こうか)」を普及させようとしていると指摘しています。これはイデオロギーを統制する手段の一つで、文化面での浸透により、中共の統治の正当性を強化する狙いがあるといいます。