アルゼンチンで中国資本の養豚場建設 市民は環境汚染を懸念

中共はアルゼンチンに大型養豚場20か所の建設を計画しており、最新情報によると、中国とアルゼンチンはすでに契約を交わしています。8月25日、アルゼンチンの首都では再度、中国のための豚肉供給基地の建設に対する抗議活動が行われました。

8月25日、デモの参加者数十人は豚のお面をかぶり、ブエノスアイレスの中共大使館前に集まって中国資本の養豚場建設計画に抗議しました。

デモの参加者アレファンドロ・ボダールさん
「この件は多くの問題をもたらす。豚の廃棄物が環境を破壊し、地下水を汚染し、環境を汚染する。新たなウイルスが持ち込まれると、伝染病が蔓延する可能性もある」

中国では2018年、アフリカ豚熱が大流行し、数百万頭もの豚が殺処分されました。多くの養豚農家が転業したため、中国の豚肉生産量は約半分に減少しました。

中共商務部は昨年、アルゼンチン政府に対し、同国内に35億ドル(約3844億円)を投じて大型養豚場25か所を建設したいと申し出ました。この養豚場は飼料の生産、養豚、と殺、包装を統合した生産ラインを備え、4年間で中国市場に豚肉90万トンを供給できると予想されています。

反対者らは、養豚業者が増えすぎると土壌や水源が汚染されると指摘しています。また、飼料用のトウモロコシや大豆を生産するため数千ヘクタールの農地が転作を強要され、アルゼンチンの農業にも影響を及ぼすとの声も挙がっています。さらに、過密な環境で動物を飼育すると伝染病のリスクが高まると指摘する人もいます。

デモの参加者のピラール・バルバスさん
「私たちはすでに、1年半を疫病流行の中で過ごした。私たちは(このような協議が)急性伝染病工場を私たちの国につくることになるのではないかと案じている」

現地からの情報によると、中国とアルゼンチンは最近、契約を締結していますが、政府はそれを否定しているとのことです。

アルゼンチンはもともと、中国にとって最大の牛肉輸出国だった一方で、豚肉の生産量は多くはありませんでした。アルゼンチンはここ数年対外債務が増加していますが、中国資本の養豚場を建設すると巨額の米ドルを手に入れることができます。アルゼンチン政府は環境アセスメントの実施を強調していますが、国民はこれに納得していません。

 
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