英国放送通信庁(Ofcom)は最近、公正性とプライバシーに関するポリシーに違反したとして、中共国営の英語放送「中国国際テレビ(CGTN)」に20万ポンド(約3,000万円)の罰金を科したと発表しました。これは今年3月に続き、英国当局がCGTNに対する2度目の罰金です。
英国のメディア規制当局であるOfcom(オフコム)は、CGTNに対する処罰について、被害者である香港銅鑼湾書店の元経営者でスウェーデン国籍の桂民海氏および香港の英国領事館の元職員鄭文傑(サイモン・チェン)氏と関係があると発表しました。
うち、鄭文傑氏は2019年11月29日に、自身が中共当局に自白を強要されたビデオをCGTNが英国で放送したとして、Ofcomに苦情を申し立てていました。この映像では、鄭氏が香港の反送中デモ期間中に中国で売春を行い、その罪を認めたとしています。これに対し、鄭氏は、実際は中国の警察によって密室に監禁され、拷問を受けていたと述べ、CGTNの放送内容を否定しました。
今年3月にも、CGTNは同じ理由でOfcomより22.5万ポンド(約3,400万円)の罰金を科されています。
Ofcomは今年2月、CGTNが中共の管理下にあることを理由に、CGTNの放送免許を取り消しました。英国の放送免許の保有者は、放送内容に対する最終的な編集権を持ち、政治団体にコントロールされてはならないとされています。
CGTNは、中国中央電視台(CCTV)が所有する国際テレビネットワークです。前身はCCTV International傘下の6つの外国語チャンネルで、2016年に名称をCGTNに変更しています。