「サタンの息子」官制メディアが対中批判のソロス氏を非難

中国共産党機関紙は、対中批判を繰り返す米著名投資家ジョージ・ソロス氏を「世界的な経済テロリスト」「サタンの息子」と呼び、非難しています。この強烈な非難は、中国共産党の主要機関紙「環球時報」の記事で見られています。

環球時報は先日、「世界的な経済テロリストが中国を睨んでいる!」と題した記事を掲載し、ソロス氏が設立したオープン・ソサエティ財団(OSF)から資金提供を受けた国際人権組織ヒューマン・ライツ・ウォッチが意図的に中国に関する「噂」を流していると非難しています。

また、2019年からソロス氏が香港紙「蘋果日報(アップル・デイリー)」の創業者・黎智英(ジミー・ライ)氏に資金提供しているとも報じています。黎氏は現在、収監されています。

蘋果日報は中共当局により、今年6月廃刊に追い込まれました。

蘋果日報は、香港で最大の民主派新聞であり、中国共産党政権への批判的姿勢で知られていました。

環球時報の掲載記事では、ソロス氏は黎智英氏と共謀して、香港で反共産主義運動「色の革命」を起こそうとしていたと非難しています。

香港警察は今年6月、蘋果日報に掲載されていた30本以上の記事が国家安全維持法に違反しているとして、遡及適用により同紙の幹部5人を逮捕しました。摘発対象となった記事は、中共への外国政府による制裁を要求する内容でした。

また、蘋果日報と関連の印刷会社の資産のうち、1800万香港ドル(約2億6000万円)が凍結されました。

ソロス氏は最近、ウォール・ストリート・ジャーナル紙に寄稿した論説で、世界最大の資産運用会社ブラックロックが推進する対中投資について批判しました。

ソロス氏は、同社の中国への数十億ドルに及ぶ投資は「悲劇的な過ち」であると指摘しています。

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