米国と中国は、6G等の次世代テクノロジーで優位性をめぐって激しい競争を繰り広げています。そして中国が既に一歩先んじているようです。
中国のIT大手ファーウェイは、6Gテクノロジーで世界をリードすると誓っていると報じられています。6Gテクノロジーが実用化されるのは2030年以降になるとしても、各国はすでにトップを目指して競争しています。米国と日本は6Gの開発に巨費を投じており、北京は6Gを重要な研究分野の一つに定めています。
しかし、何故6Gがそれほど重要なのでしょうか?6Gの速度は5Gの10倍以上だと言われています。そして6Gはリモートでも自動運転や仮想現実空間をフルに駆動することができます。
日本経済新聞社の英文媒体「日経アジア」によると、ファーウェイの最高経営責任者(CEO)が8月、6Gに関する野心をスタッフに対して、「われわれの6G研究は万が一に備えたもので、6G関連の特許で地歩を固めることを目指している」と語りました。
ファーウェイは既に地歩を固める動きを見せています。6G関連のおよそ2万件の特許申請を調べてみると、このうち40%以上が中国からの出願で、それに米国と日本が続いています。そして中国の特許申請の多くは、ファーウェイのものです。
より多くの特許を確保できた国は、規格論議で優位に立つ可能性が高くなります。また特許で儲けることも可能です。
ファーウェイは、世界で最も多くの5G関連特許を保有しています。報道によると、今年初め、ファーウェイは同社が特許を取得した5Gテクノロジーを使用するAppleなどの企業に対して、特許使用料を請求し始めるとしています。
ファーウェイの最高経営責任者任正非氏は、米国による制裁の影響にも言及しています。トランプ政権はファーウェイに対して高性能チップの供給路を遮断し、同社のスマートフォン事業をほぼ壊滅させました。今年上半期、同社は過去最大の収益減少を記録しました。
しかし任正非氏は諦めていません。同氏は、高性能チップの自社開発を目指しており、欧米を始めとする外国から優秀な人材を採用し続けると述べています。