恒大集団の投資被害者 自殺を図る者続出

中国の不動産開発企業、恒大集団の一部の理財商品の償還が期日通りに行われなかったことを受け、中国各地では投資被害者の自殺が相次いでいます。中には全財産を注ぎ込んだ人もいます。

安徽省の被害者、李玲さんは、21日に新唐人に対し、自身は恒大集団が建設したビルに住んでいるが、居住区内では『恒大理財』のマネージャーが理財商品の宣伝をしていたといいます。利回りが銀行より高いため、多くの住民が購入するのを見て、李さんは全財産を投じて理財商品を購入しました。しかし、返済が行われなかったため、数日前にはガス栓を開けて自殺を図り、現在は病院で治療を受けているといいます。

安徽省の被害者 李玲(仮名)さん
「私の両親はもうすぐ90歳になります。苦労して稼いだお金を全部つぎ込みました。両親には言えないので、私が一人で抱えています。心配で夜も眠れず、食事も喉を通りません。家族にも内緒です。夫に知られたら殴り殺されるかもしれません。もう生きたくないと思い、ガス栓を開けました。今は病院にいます」

安徽省の恒大集団の従業員、陳達さんによると、何年も前から会社から強制的に理財商品を買わされているといいます。会社の上層部からノルマが課され、購入しない従業員は給料を減らされ、さらには友人や親戚も巻き込んでしまったといいます。今月は給料も止まり、自殺を考えている従業員もいるとのことです。

安徽省の恒大集団従業員 陳達さん
「恒大集団は私たちに無理矢理購入させました。これは違法行為で、詐欺行為です。警察に通報しましたが、対応してもらえませんでした。現在、従業員の給料も支払われておらず、親戚や友人にも被害が及んでいます。従業員の中には不安のあまり、ビルから飛び降りたいと思っている人もいます。地元では実際、飛び降りが多く発生しています」

恒大集団は満期を過ぎた理財商品について3つの返済方法を発表し、18日から現金に代わって、割引されたアパートやオフィス、店舗、駐車場での返済を始めましたが、多くの被害者は拒否しています。安徽省が提示したリストは、住宅が少なく、ほとんどが駐車場で、しかも価格は当初の2倍以上で5万元以上するとのことです。

安徽省の被害者 李玲(仮名)さん
「あの三つの返済方法を私は受け入れることができません。一つ目は元本の10%の支払いを受けるということですが、少なすぎるのです。それと、もう彼らを信用できません。今になって、現金ではなく物件で返済する、しかもこちらがお金を足さなければならない。私にはもうお金がありません」

安徽省の恒大集団従業員 陳達さん
「誰もこの返済方法を受け入れることはできません。合理的ではないからです。価格が高すぎるうえ、住宅は未完成の物件です。私は住む家もないのに、駐車場をもらってどうしますか」

恒大集団の一部の理財商品の償還が9月8日に期日通りに行われず、各地では自殺が相次ぎました。

このほか、被害者が提供したスクリーンショットによると、恒大集団のコンサルタントを務める男性がウィーチャットのグループチャットに、「私の顧客の一人がこのニュースを聞いて突然心臓発作で亡くなってしまった」と投稿しています。また、20日には、武漢市で抗議を行っていた100人近くの投資被害者らが警察によって、大型バスで連行されました。

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