9月25日、ファーウェイの最高財務責任者(CFO)孟晩舟氏が中国に帰国しました。米国との身柄引き渡しをめぐる3年間の戦いを経て釈放されました。中共の官製メディアは、これを中国の勝利と報じました。
中国の通信機器大手ファーウェイのCFOである孟晩舟氏が9月25日夜に、中共政府のチャーター機で広東省の深圳宝安国際空港に到着した際、英雄的な歓迎を受けました。中共の官製メディアは、彼女の帰還を、国と中国人民にとっての「大きな勝利」と称賛しています。
しかし、官製メディアは彼女の釈放条件の詳細を伝えていないようです。
孟晩舟氏が中国への帰国を許されたのは、ファーウェイが米国の対イラン制裁に違反し、銀行詐欺などの不正行為を行ったことを認めたからです。
にもかかわらず、「人民日報」は、この事件を「政治的迫害」の一つだとしています。
この事件に関する中国側の論評では、「米国が中国のハイテク企業を取り締まり」、中国の発展を阻害するために行った「政治的迫害」であるとしています。
中国メディアは孟氏の帰国を歓迎しました。チャーター機が到着した際には、空港がライトアップされ、レッドカーペットが敷かれました。
赤いドレスに身を包んだ孟氏は、空港でのスピーチで、「五星紅旗がある場所には信念の灯台がある。信念に色があるとしたら、それは間違いなくチャイニーズレッドだ」と述べ、中国共産党への称賛と感謝の気持ちを表しました。
官製メディアは、カナダ人のマイケル・スパバ氏とマイケル・コブリグ氏についても、ほとんど触れていません。彼らは、孟氏がカナダで逮捕された直後に中国当局に逮捕されました。
北京当局は、孟氏を逮捕したカナダ政府に報復するために2人を拘束したことを否定しています。しかし、9月24日に孟氏が釈放されてから、わずか数時間後に中共当局は2人のカナダ人を釈放しました。
27日、中共外交部はカナダに対し、この事件から学び、米国のために「汚い仕事」をしないようにと述べました。
孟晩舟氏は2018年にバンクーバーで、銀行詐欺、通信詐欺などの容疑で、米国の要請により逮捕されました。