中国でまたもや人工衛星打ち上げが失敗し、ロケットの残骸が地上に落下しました。この映像は、中国南部・広西チワン族自治区徳保県の人口密集地にキャリアロケットの残骸が落下する様子を撮影したものです。
中共の官製メディア・新華社通信は9月27日、運搬ロケット「長征3号B」で打ち上げた試験衛星10号が軌道に乗った後、何らかの異常が発生したと報じました。
試験衛星は、中国南西部・四川省の西昌衛星発射センターから打ち上げられました。
映像では、広西チワン族自治区で大きな残骸片が、空中で回転しながら落下している様子が確認できます。
今回のトラブルは、米政府による中国への半導体チップ禁輸が関係しているかどうか、確かな証拠はないものの、禁輸以前はロケットの打ち上げに失敗することはまれでした。禁輸措置が発動されてから、打ち上げ失敗例が多数報告されています。
例えば9月12日、中国北西部・甘粛省の酒泉衛星発射センターから、人工衛星を軌道に乗せるための打ち上げが行われましたが、失敗しました。
今年の2月と8月にも、同様の事故が発生しています。
打ち上げの失敗だけが問題視されているだけでなく、打ち上げの失敗により、ロケットの残骸が地上に落下し、市民に危険が及ぶ可能性が懸念されています。
2019年11月には、長征3号Bロケットの残骸が家屋に落下し、居住地域で火災や有毒な煙が発生する事故がありました。また、2018年には、中国南西部の貴州省にロケットの残骸が落下し、爆発を起こしたこともありました。