武漢情報発信の市民ジャーナリストが1年半ぶりに姿見せる

中国の市民ジャーナリスト陳秋実さんが1年半ぶりにYouTubeに姿を見せました。陳さんは昨年2月、武漢でのパンデミックを報道したために当局に拘束されました。しかし、他の2人の市民ジャーナリストはより困難な状況にあります。1人はいまだに行方不明で、もう1人は刑務所でハンガーストライキを行ったために、健康状態が深刻な状況にあると報じられています。

市民ジャーナリストの陳秋実さんが1年半ぶりにYouTubeチャンネルに姿を現しました。

陳さんは、昨年初めに武漢で発生した中共ウイルス(COVID-19)について、自身のチャンネルで情報発信していましたが、昨年2月に突然行方がわからなくなっていました。

今年36歳の陳秋実さんは中国の弁護士で、テレビのトークショーのホストを務めたこともあります。

2020年1月、武漢で感染が広まる初期の頃、陳さんは市内の病院や火葬場、住宅地などを訪れ、そこで目にしたことを世界に発信しました。現地の様子を伝えるために、多くの動画を投稿し、人々に警告を発していました。

まもなくして、陳さんは地元当局に目をつけられました。陳さんは自身の動画の中で、当局から何度も警告を受けており、「いつでも拘束される準備は出来ている」と漏らしていました。

そして2020年2月6日午後、陳さんは地元警察によって強制的に隔離され、それ以降連絡が取れなくなりました。

9月30日、陳さんは突然、友人のYouTubeチャンネルに登場しました。以前より痩せていて、青白い顔をしています。

ツイッターも久しぶりに更新し、「この1年8か月の間に、多くのことを経験した。話していいこともあれば、話せないこともある。皆さんはそれを理解していると思う」と投稿しました。

友人によると、陳さんは昨年10月に武漢から故郷の青島に連れ戻され、軟禁状態に置かれていたといいます。パスポートや弁護士資格は剥奪されたうえ、行動が制限され、外部との接触も許されなかったそうです。

武漢の情報を外部に発信したことで、当局に拘束されたジャーナリストは他にもいます。彼らは陳秋実さんよりも厳しい状況に置かれています。

武漢市民の方斌さんは、2020年2月に地元の病院の様子を撮影し、中共ウイルスによる死者数は政府の公式報告よりもはるかに深刻な可能性があることを示しました。

方斌さんは、いわゆる「国家政権転覆扇動罪」で拘束されました。そして、現在も行方不明のままです。

もう一人の市民ジャーナリスト、張展さんも厳しい状況に置かれています。張さんも2020年2月に武漢を訪れ、YoutubeやSNSを通して市内の様子を伝えていましたが、同年5月に拘束されました。張展さんは2020年12月28日、上海の裁判所によって「騒乱挑発罪」で4年の懲役を言い渡されました。

張さんは拘留中に何度もハンガーストライキを行っていたため、健康状態が深刻な状況にあると報じられています。

 
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