北京当局は、メディア業界から民間資本を排除する計画を立てており、国家発展改革委員会(NDRC)が既に草案を作成しています。簡単に言うと、当局は民間資本が複数の活動を行うのを禁止しようとしています。
そのうちの一つは、通信社に投資することも、経営することもできなくなるということです。 これには印刷出版物、放送会社、オンライン・ニュースアグリゲーションサービスが含まれます。
もしこのようなことが米国で起きた場合、全てのメディアが国有資本によって管理されるというシナリオになるでしょう。例えば、メディア王のルパート・マードック氏がウォール・ストリート・ジャーナルを所有することもなくなります。
中国に話を戻すと、中共には民間資本の力を制限するための計画が他にもいくつかあります。
一つは、民間の報道機関が外国メディアのニュースを取り上げられないようにすることです。また中共は、政治から軍事、経済、スポーツ、文化に至るまで、重要なイベントのライブストリーミングも禁止しています。
その目的は、民間資本が世論に影響を与えることを防ぐためです。
では、今後の規制によって影響を受けるのは誰でしょうか。最も注目すべきは、一部の大手メディアとその背後にいる大手IT資本です。その一例がサウスチャイナ・モーニング・ポスト(南華早報)で、その所有者は中国の電子商取引大手のアリババです。同社は独自のメディア帝国を築き上げ、新聞、オンラインニュースサービス、テレビ会社などに出資してきました。
中国ジャーナリスト協会の元幹部は、この動きはマルクス主義のジャーナリズム観に合致すると述べています。元幹部は、中国の報道業界は中国共産党と人民の代弁者であるといいます。
また、中共の計画的な行動は、民間資本が利益を目的として世論に影響を与えることを防止することができます。
北京当局は、一般からの意見を募集しており、10月14日まで受け付けるとしています。