10月26日の米議会公聴会で、TikTokの幹部は、米国のユーザーデータを中国共産党に渡していることを否認しました。しかしテッド・クルーズ上院議員は、イエスかノーかの質問に直接答えられなかったことから、TikTokの幹部は情報を隠していると非難しました。
テキサス州のテッド・クルーズ共和党上院議員は、10月26日、動画共有アプリTikTokに焦点を当てた議会の公聴会に出席し、中共のスパイ活動について証言を行ったTikTokの幹部マイケル・ベッカーマン氏と対峙しました。
TikTokはそのプライバシーポリシーにおいて、「収集したすべての情報を企業グループの関連会社と共有する」と明記しています。
しかし、ベッカーマン氏は上院議員の再三の質問に対し、直接回答するのを拒みました。その質問とは、TikTokは北京に拠点を置く中国共産党の関連会社であるByteDance（バイトダンス）を企業グループの一部とみなしているのかというものでした。
テキサス州のテッド・クルーズ共和党上院議員
「この会社（ByteDance）は御社のプライバシーポリシーで定義されている関連会社の一つなのか？これは二者択一です。曖昧な答えはありません。イエスかノーかです」
TikTok米国公共政策責任者 マイケル・ベッカーマン氏
「上院議員、私は…こう答えましょう。私には分からないというのが質問に対する答えです」
テキサス州のテッド・クルーズ共和党上院議員
「質問に答える気がないということですね。だとすれば、本委員会としては、TikTokが米国の子供たちに対する中国のプロパガンダやスパイ活動に参加していないと納得するわけにはいきません」
TikTok米国公共政策責任者 マイケル・ベッカーマン氏
「上院議員、それは的確ではありません。繰り返しになりますが、外部の専門家に聞いていただければと思います」
テキサス州のテッド・クルーズ共和党上院議員
「もしそれが的確でないなら、あなたは質問に答えるでしょう。私は９年間上院議員を務めているが、あなたはこれまでの証人の中で誰よりも質問をはぐらかしています。極端に言うと、証人はよく質問をはぐらかそうとするものだが、あなたは話の筋と無関係な回答をするだけで、極めて簡単な質問には答えようとしない。私の経験上、証人が質問をはぐらかすのは、何かを隠している時です」
公聴会の前半では、マーシャ・ブラックバーン上院議員が、TikTokのデータ収集と、中共政権がその情報にアクセスする可能性について、同様の懸念を表明しました。
これに対してベッカーマン氏は、中国共産党の関与を否定し、同社は米国のユーザーデータを中共政権と共有していないと主張しました。
この公聴会はメディアプラットフォームが子どもたちに与える影響を調査するために、米上院商務委員会の小委員会が開催したものです。
公聴会では、YouTubeとSnapchat（スナップチャット）の幹部も証言を行いました。
