バイデン氏 北京五輪の外交的ボイコットを検討

バイデン大統領は11月18日、北京冬季五輪の外交的ボイコットを検討していることを明らかにしました。つまり、自身を含む米国政府関係者は五輪に出席しないということです。連邦議会の両党の議員はともにこの動きを支持しています。トム・コットン上院議員は、米国選手団もボイコットすべきだと述べています。

北京冬季五輪の開催が近づくにつれ、連邦議会議員も米国のボイコットを求める動きに加わっています。

ナンシー・ペロシ下院議長は外交的なボイコットを支持し、「この問題を黙って見過ごすことは容認できない。それは中国の虐待行為を助長させてしまうことになる」と述べています。

バイデン大統領はボイコット計画を正式には発表していませんが、トム・コットン上院議員は、ボイコットこそ道徳的に正しい唯一の選択肢であるとし、政府はこれを実行するだろうと語っています。

アーカンソー州 トム・コットン上院議員(共和党)
「もし、国務長官や副大統領などが中国への代表団を率いることを認めるなら、それはリーダーシップも道徳的判断も著しく欠如しているということだ」

コットン上院議員は、中国共産党が犯した数々の人道上の犯罪を列挙しています。例えば、宗教的マイノリティや少数民族を迫害し、奴隷労働に利用したり、民族浄化を目的とした少数民族の女性をレイプの対象にしたりするなどの犯罪行為を指摘しています。

アーカンソー州 トム・コットン上院議員(共和党)彼らは、少数民族や宗教的マイノリティの反体制派から臓器を強制摘出している。

NTD記者
「この問題は、特に中国の法輪功学習者にとって極めて重要な問題です。この問題の解決に向けて議会でもいくつかの決議が行われたことは知っていますが、何故それ以上の進展がないのでしょうか?この問題を進展させるために米国は何ができるのでしょうか?」

アーカンソー州 トム・コットン上院議員(共和党)
「残念ながら、議会には中国共産党に立ち向かおうとしない親中派が多く、バイデン政権に水を差しているのだ。彼らがもっと関心を持っているのは、習近平に30年先の二酸化炭素排出量をゼロにするという非現実的な約束を取り付けるというようなことだ。自国民に対してジェノサイドを行っている国に立ち向かうのではなく、中国(共)政府と手を組むことが必要であると考えて、気候変動のような分野を優先しているのだ」

コットン議員は、中共政権に対して更に強気な行動をとるよう求めています。外交的ボイコットは必要最低限のことであり、米国選手も参加しないという完全なボイコットが必要だと述べています。

欧州議会はすでに、外交的ボイコットを求める決議を行っています。

自由主義諸国はそもそも北京での五輪開催を承認すべきではなかったという声も多く聞かれます。

〈字幕版〉

 
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